アランと一緒に四国遍路。

スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

臼碆(うすばえ)竜神神社から東渡船場
10月18日

     臼碆(うすばえ)竜神神社から東渡船場

          6km 1時間40分



岬に沿ったクネクネ道路は次第に緩やかな下り坂になり、30分ほど歩くと平場の道になった。
右手に山の方へ入る道があった。
松尾郵便局からの遍路道はここに出るわけだと地図を見て納得。

AM8:45
国道27号大浜。
AM8:45

足摺サニーロード。
AM8:47 大浜

AM8:52
国道右へ行くとトンネル。
AM8:52

右に曲がらず遍路標識を目印に真っ直ぐ進む。
遍路道

AM9:10
10分ほど進むと国道に出た。
国道「↑」清水港への標識が出ているが地図の遍路道は又、右に入る。
集落の中に入ると遍路標識が全々見当たらない。
たばこ屋さんの前に2,3人の主婦が立ち話をしている。
すみません、と声を掛けると何も聞かないうちに、私の姿を見て遍路道を教えてくれた。
「この先の橋を渡って右に行って階段を上って行く遍路道があるよ。」
ありがとうございました。
お礼を言ってタバコ屋さんの前の路地を進むと小さな橋があった。
橋を渡り、右へ行く。
階段ー?が、ない。。。
もう少し先かと路地を行くが行き止まりになっていた。
引き返し路地の右に入った。
民家の細い路地を入ると坂道の先に石段があった。
ここかなー?
畑の中の石段を上っていくと、出たところは又畑だった。
その先は木の柵で行き止まり。
畑の石段を降りて、来た道を引き返す。
迷路のような民家の路地。
海の方向へ進んでいくとわりと広い道に出た。

曲がり角からおじさん歩いてきたので、道を尋ねた。
「私はボランティアで遍路標識の案内を着けてるんだよ。昨日も橋と階段に着けてきたばかりだけど見落としたんだね。この道を真っ直ぐ行くと広い道路に出るから、そこを左に曲がり二つ目の橋を渡ったら右に行くと階段があるよ。」
ありがとうございました。

教えてもらった広い道へ出て左に曲がる。
タバコ屋さんの通りの道に出た。

タバコ屋さんまで行かない手前の小さな橋を渡り真っ直ぐ進むと石段があった。
石段の手摺のところに遍路標識があった。
AM9:10

石段を上り左へ行く。
AM9:13

AM9:15
しばらく進むと小学校の校庭の裏側辺りに石段があった。
肩が痛くなっていたので石段にビニール袋を敷いて休憩。

あーちゃんpapaに今日の予定のメールを送る。

メールを打っていると、「おはよう~、足が痛むの?」顔を上げるとおじさんお遍路さんが立っていた。
朝から一人もお遍路さんに会ってなかったので、ビックリした。

おはようございます。ちょっと、肩が痛くなったので休憩です。
「ここら辺の道は標識がないからわかり難いね。今日は何処まで?」
あ~、竜串です。
「竜串なら同じだ。じゃ頑張って。お先に~。」
おじさん、スタスタ歩いて行った。
しばらくすると、もう一人お遍路さんが歩いてきた。
おはようございます。
「おはよう。」
チラッと私の顔を見て直ぐに歩いて行った。

20分休んで出発。
AM9:15

AM9:45
中ノ浜。
海側の歩道を歩いて行くと、「ジョン万次郎生誕の地」の銅像と碑が建っていた。
そのまま行こうとすると、「おへんろさん~」呼ぶ声が聞こえた。
AM9:45 中浜ジョン万次郎生誕の地

ジョン万次郎の碑の向こう、お店の前に女の人がニコニコ笑いながら手招きしている。
「少し休んでいってください。」
トイレへ行きたくなっていたし、お言葉に甘えて寄らせてもらった。

お店は喫茶店だった。
すみません、トイレをお借りしたいんですが。。
「どーぞ、ぞーぞ。中にもあるけど靴を脱ぐのは面倒でしょう?外にもあるからそちらを使ってください。」

荷物をイスに降ろしトイレをお借りした。
外のトイレ、綺麗に掃除が行き届き洗面所に小さなお花が飾ってあった。

アイスコーヒーお願いします。
「どちらこら来られたんですか?」
新潟です。
靴を脱いで裸足になるとサンダルを持って来てくれた。

「まぁ。。新潟からお一人で?偉いわぁ。これ、よかったら食べてください。今ねこちらのおばさんから戴いたの。足が痛いでしょう。大丈夫?これからどちらまで行かれるの?」
大丈夫ですよ。休憩のとき靴を脱いでるからマメも出来ないんですよ。
今日は竜串のとさやさんまで。明日叶崎、月山神社に行くんです。

「叶崎はとっても良いところよ。あ~”かのうざき”じゃなくて、”かなえざき”って言うのよ。ここでの願いことは何でも叶えられるのよ。」
”かなえざき”って言うんですか。ずっとかのうざき”だと思ってました。
願いがかなう。。。いいですねぇ。お願いすることいっぱいあって困りました(笑)
「いっぱいお願いして。きっと、願いは叶えられるわ。」

アイスコーヒーと一緒に小皿に乗せたおはぎを頂いた。
隣のイスに座っているおばさんがニコニコ笑っている。
ごちそうさまです。頂きます。
甘いおはぎは、とても美味しかった。
おばさんにもジュースを持ってきてママさんもイスに腰を降ろした。
「うちはもうジュースは飲んだき帰ろうと思ったんけど、おへんろさんにおうたしもう少しゆっくりさせてもらおうかね。」
「そうよ、せっかくおへんろさんにお会いしたんだから、ゆっくりしていきなさいよ。このおばさんね毎日、私の顔を見に来てくれるのよねぇ。」

「おへんろさんは、ずっと一人で歩いてるの?」
はい、春と秋に歩かせてもらってます。
13日に須崎から歩いて来ました。
「まぁ。。遠くから本当に偉いわねぇ。あら、おはぎならお茶よね。今、お茶を入れますね。Nさんもお茶ね。」

ジョン万次郎茶屋・Yさんの名前と住所電話番号、裏に携帯の番号を書いた名刺を戴いた。
私も遍路カバンからお札を出し、携帯の番号を書いてYさんとおばさんに渡した。
「ありがとうね、ご利益を戴いて長生きが出来そうじゃ。」
「ホントよ。Nさんこれからも元気で長生きしなくちゃ。ねぇharuさん。あ~haruさんって呼んでいいかしら?若い人とお話してると元気を貰えるわ。」
構いませんよ。
「あのね、こちらNさんって言うの。」

「私はね、お遍路さんからいろんなお話をお聞きしたくて休憩所を作りたかったのね。でも許可やなんか面倒な手続きがあるようで喫茶店にしたの。。ここに住んでいても私たちはよう廻れないのに遠くからこうやって歩いて廻っておられる。私たちの代わりにお参りしていただいて本当にありがたいことだと思っているわ。」
「うちなんて足が弱って歩くのも大変やき、どっこも行けんがやろ。家と医者とママさんとこしか来れんがよ(笑)そんならおへんろさんの手を触らせてもらってもいいがやろか?」
おばさんの節くれだった太い指の大きな手が私の手を撫でた。
おばさん、働き者だったんですねぇ。

「幾つに見える?おばさんは87だよ。この年までずっと働いて働いて子供らを育ててきたんよ。子供らは大きゅうなったらみんな町に出ていってしもうたけど、そんでもちっともさびしゅうない。ここには昔っからの知り合いもおるしみんなうちのこと心配してくれる。ここんのママさんもいっつも心配してくれるんよ。うちの大の仲良しや。」
「そうや、Nさんとは大の仲良しやけんね(笑)」
二人の話は気持ちがホワンとしてとても心地がよかった。

Yさん、綺麗な言葉ですね。
土佐弁は使わないんですか?
「綺麗な言葉なんかじゃないけど、私は他所から来た人なの。長いこと東京にいたからこっちの言葉じゃないのね。中々お友達も出来なかったけど今はいっぱいお友達がいるわ。住めば都よね。」
私、四国って大好きです。帰りたくない、ここに住みたいっていつも思いながら歩いているんですよ。
「ほなら、ここにおったらいいがよ。うちんとこに来たらいい。おばさん一人っきり、なんも気ぃつかうこともないきに。おへんろさん、泊まっていったらいいがよ。ずっとおったらいいがよ。」

「そうよ、そうよ、それがいいわ。haruさん今日はゆっくりお話していって。竜串の宿は断って家に泊まったらいいいわ。叶崎も月山神社も私と主人と車で送って行くから。家も主人と二人だから好きなだけここにいて欲しいの。ねぇ、こうやって出会ってのはきっと何かの縁よ。私たちもしかして前世は親子だったかもしれないわねぇ。」

話さなかったけど、今日は母の月命日。
母がこの人たちに引き会わせてくれた、そんな気がしていた。。
Yさんが表に出ていなければそのまま通り過ぎていた。
一生出会うこともなかった人たちと昔からの知り合いのように笑いながら話をしている。
四国に来なければ出会いなかった人たち。
もし、金剛福寺から打ち戻っていたら会うことができなかった。
西コースを歩いてきたのは偶然なんかじゃなかった。
この人たちに出会うために歩いてきた。

表に賑やかな声がした。
お客様がいらした。
「ほなら、うち帰るがよ。ママさんごちさうさん。おへんろさん、また会えるがやろか。。。」
また会えますよ!
私、絶対にまたここに来ますから!そのときはおばさんんちに泊めてくださいね。
「絶対じゃきにね。ほなら指きりしょう。忘れたらいけんよ。ほら、あそこに見えるん家がおばさんの家なんよ。」
指きりげんまん。ウソついたら針千本のーます!指切ったぁ!!
子供のように大声を上げ、おばさんの太い指に私の子指を絡ませた。
何度も何度もおばさんは私の手をさすり、撫でてくれた。

おばさん、写真を1枚撮らせてください。

手押し車に掴まりながら歩いて行くおばさんをYさんと見送り、もう一度トイレを借りて身支度をした。
ごちそうさまでした。
それでは私、そろそろ行きます。
コーヒー代を受け取らないので、トイレの帰りこそりと表のベンチに500玉を置いてきた。

「本当に行っちゃうの。。。どうしても泊まることはできないの?」
Yさんのお友達が笑っている。
「ダメでしょう、お遍路さんを引き止めちゃ。」
それじゃ、記念にみなさんのお写真を撮らせてください。
「あのね、この人、新潟から一人で歩いているのよ。私たちのために廻ってくれているのよ。本当に絶対にまた来てくれるわよね?困ったことがあったらいつでも電話してね、直ぐに向かいに行くから。約束よ。」

Yさん…
そんなに優しい言葉を掛けられたら、ここから動けなくなりますよ。。。
いつか絶対にここにまた来ます。
約束します。。。
お写真、帰ったら送りますね。
万次郎茶屋 Yさんとお友達

Yさんが表に出て見送ってくれた。
振り返ると、ずっと表に立っているYさんの姿が見えた。

AM10:20
AM10:20

AM10:35
国道から遍路道へ入る。
AM10:35

AM10:50
15分ほど歩くと国道に出た。
AM10:50

清水の名水。
湧き水が出ていた。
清水の名水

清水港まで7.5km標識。
AM10:55

東渡船場

Yさんやおばさんに、またいつか会えそうな気がしていた。
電車やバスを乗り継いでジョン万次郎の碑の前の、Yさんのお店のイスに座っている私を想像していた。

「haruさん、久し振りだったわねぇ。Nさんも待っていたわよ。」
本当にお久し振りでした。
お元気でしたか?Yさんもおばさんはお変わりなかったですか?
やっぱりこっちは温いですね!

コーヒーを飲みながら他愛ものない話をしてる私たち。
きっといつか。。。



Comment

 秘密にする

とてもいい話しですね
グッときたぜよ!
きっとまた行くがぜよ!
| URL | 2007/12/11/Tue 22:57[EDIT]
うんうん。またいつか、お会いできそうな気がします。
広い広い世界の片隅で、こんな約束指きりをする他人さんなんて居ませんよ~。
読んでて涙がにじんできました。
いい人がいらっしゃるのね。
引き付けあう何かがあったのでしょうね。お母様・・・ね。
どこかで見守ってくださってるからhaluさんは良い人とめぐり合えるのでしようね。
あそこを曲がってなかったら、時間が少し違ってたら出会えないめぐり合いが幸せなもので良かった。
いいお話を読ませて頂いたわ。v-22
れいこ | URL | 2007/12/12/Wed 00:23[EDIT]
必ず!
光さん
必ず会いに行きます!

あのお店のイスに座ってコーヒーを飲んでる自分の姿が見えるんです。
昨日別れたばかり、いつもと同じ朝になってお店に顔を出す。
おはよございます~、コーヒーください~。
は~い、haruさん、ちょっと待ってね。今美味しいコーヒー入れるから。
そんな言葉が聞こえてきます(^-^)
HAL | URL | 2007/12/13/Thu 11:46[EDIT]
大きな力。
れいこさん
私ね、自分の意思だけじゃなく何かとても大きな力によって、人と人の巡り会わせが組み込まれている、そんな気がしています。

前にお坊さんに聞いたお話の「出会いの縁」。
「気持ちは先を急いでいるのに、何故かゆっくりしてしまう。
その反対にゆっくりしていようと思っても、何故か先を急いでしまうようなときがある。
その時は何故かわからないが、それは出会うべき時に、出会うべき場所で、出会うべき人に出会うように天が時間調整し配置したもの。
この人と出会うために急ぎ、あるいはゆっくりしていたのかと後でわかる時が来る。」

神の意思だったのかお大師さまのお導きだったのか、それとも母が引き合わせてくれたのか。。。
今でもあの日のことを思い出すと鼻の奥がツーンとしてきます。
HAL | URL | 2007/12/13/Thu 11:58[EDIT]
再度読ませていただきムシメガネでYさんが お店の前で佇んで見送る姿を見ました。
引かれ合う何かがあったのでしょうね。後ろ髪ひかれるhaluさんの姿も思い浮かびます。たぶんYさんも余所者で、その地に来て心を開いての話し相手ができるまで随分と葛藤があったと思います。やっと安住の地になったんだけど、どこかでまだ物足りない思いを引きずってるのよね。
ある日。通りかかったお遍路さんの姿に声をかけたら、この人が自分の探してた人みたいな気がして何だか離れがたくなったのね。
そんなことってあるんですね。前世からの繋がりがあったのかな。翌日まで探してまで、もいちど会いたくなって実際に会ったものね。
お付き合いが始まったんですね。お大師さんが引き合わせてくれたのかしら。
れいこ | URL | 2007/12/13/Thu 23:06[EDIT]
縮小してるので。。。(^_^;)
れいこさん
ムシメガネで見れましたか。
写真、枚数が多いので縮小して載せてるんですよ(^_^;)

Yさん、お店の前でずっと見送ってくれました。
あのとき、ここに住み着こうかしらって本気で思ったんですよ。
逃亡先が一つ増えました(笑)

Yさん、京都の方のようです。
土佐清水に来られるまでいろいろあったのでしょうね。
優しいご主人、沢山のお友達に恵まれ土佐清水に住むことは、これもずっと昔から決められていたことなのでは。。。

帰ってからも電話やお手紙でお付き合いさせてもらってますが、つくづく人との出会いの不思議さを感じています。
会うべくして会った。前世から決まっていたことのように思えるんです。
れいこさんとも!
HAL | URL | 2007/12/17/Mon 16:51[EDIT]
Track Back
TB*URL

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。