アランと一緒に四国遍路。

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8日目-9・高知屋
4月6日。


  高知屋さん。



3時、33番雪蹊寺門前前の高知屋さんへ。
玄関前に工事のトラックが止まっていた。
高知屋さんは改装増築されたばかりのとても綺麗なお宿。

玄関を入り声を掛けると出て来られた綺麗な女将さんが、お疲れさまでしたと迎えてくれた。
玄関前の受付で住所名前を記入。

「別館の方なんですよ。」
女将さん似の綺麗な若女将さん(今風の若女将、まだ20代ですね。)が先に歩いてお部屋へ案内してくれた。
「ここが、お風呂です。4時には入れます。お部屋の方へ連絡入れます。こちらが、食事の部屋です。」

ロビーから左へ曲がると左側に広間。廊下を挟んで右が厨房、お勝手。
受付と厨房の間を進むと鍵の掛かるお風呂場になっている。

広間を通って右へ曲がる。
階段があって少し行くと右に階段。ここから別館。
その階段を上ると廊下の右側に洗面所。
突き当りがトイレ。
洗面所のならびに部屋があって中へ入ると、20畳くらいの広さ。

「別館はカーテンが未だ間に合わなくて、今日が始めてのお客様なの。」
部屋の真ん中に襖。
「ここを閉めて鍵を掛ければこちらから開きません。」
手際よく、押入れから布団を出し襖の鍵を掛けてくれた。

高知屋


「じゃ、ごゆっくり休んでください。お風呂はあとで連絡します。お茶はここです。それじゃ、私は1階にいますから用があったらいつでも声を掛けてください。」

半分に仕切っても一人じゃ広すぎるようなお部屋。
お布団もシーツも枕も畳みも、壁も何もかも真新しい。
壁に冷房、テレビは液晶。どれもピカピカの新品。
窓は2箇所。その窓を開けて風を入れる。

廊下へ出てトイレを覗いてみた。
温水シャワーつきの腰掛トイレ。
別館へ客を入れたのは今日が始めてと言っていた。
綺麗に使わなくては。お部屋も散らかしちゃいけない。

テーブルを入り口の方にずらし、部屋の真ん中に布団を敷いた。
ザックから洗濯物や着替えを出し、遍路カバンの中身を整理しカメラと携帯の電池の充電。

布団の上に横になってテレビを着けた。
昼間からテレビを見るなんてとっても久しぶり。
今までは朝と夜、天気予報の確認でテレビをつけるくらいだった。
寝転んで、テレビのリモコンをいじりあちこちのチャンネルを出して遊んだ。

4時頃、コンコンとノック。
は~い。戸を開けると若女将。
「お風呂、入れますよ。今なら誰もいないし、この後だと混むから今のうちにゆっくり入ってください。それからお洗濯物、出しておいてください。家ではみなさんのお洗濯をさせて頂くの。一緒に洗濯、乾燥をかけたほうが早いでしょう。夕食後くらいに乾いてますから。」
え~洗濯物ですか。。。
高知屋さんでは、洗濯をしてくれ、乾かしたたんでくれると遍路サイトにも載っていた。
知っていたけど、自分の下着くらいお風呂で洗わなくては。
男の人にとってはそれはとても助かるのだろうが、下着を洗ってもらいなんて抵抗もあるし恥ずかしい。
いいですよ。私、お風呂で洗わせてもらいます。
「みんなそうしているの。女同士なんだから恥ずかしいことなんて無いですよ。」

一人一人洗濯機や乾燥機を使うより、一緒にまとめて洗って乾燥した方が電気代や洗剤も少なくて済む。
宿の方の都合もあるだろうし、遍路サイトの記事でも高知屋さんのお洗濯のお接待のことは載っている。
せっかくのご好意(抵抗あるけど…)を無理に押し切ることも出来ない。
白ズボンも転んで泥水が着いている。これも洗わなくてはいけない。

4時半、着替えを持って階段を降り本館のお風呂へ。
1番風呂。家庭用のお風呂より少し広め。
髪を洗い、石鹸でパンツだけは洗った。タオルで包んでおけば明日までに乾くはず。
手足を伸ばし湯船に浸かる。
疲れがジワジワ取れていくようで気持ちいい。
筋肉痛も気にならなくなっていた。

お風呂から上がり、浴衣に着替え洗濯物をビニール袋に入れ、受付にいた若女将にお願いしますと渡した。

お風呂場から出ると2,3人お遍路さんが入ってこられたようだ。
お疲れさまでした。
女将さんの声が聞こえる。

廊下を渡り階段を上り部屋へ戻った。
充電が終わっていたので携帯を取ると着信が入っていた。
のりこさんに電話を入れるのを忘れてた。番号見ると香川のOさんだった。

電話を掛けると懐かしいOさんの声。
「元気で歩いていた?今はどこ?」
Oさん~!元気です!
今、33番雪蹊寺前の高知屋さんです。お風呂に入ってました。
Oさんは、どちらですか?
「元気そうでよかった。足は大丈夫?私は高知に来てるのよ。明日足摺に行くの。今夜会いに行くわ!」
え~!!来てくれるんですか?
高知市内ですか?雪蹊寺まで近くなんですか?

「市内にいるんだから車で直ぐよ。何時頃がいい?」
私なら何時でも構いません。あ~夕食が6時からです。
「それじゃ、7時半頃そっちに着くように出るから。着いたら電話入れるね。じゃ後でね。」

思いがけないOさんとの再会。
今回は徳島から直ぐ日和佐へ行ったし、バスが遅れたりいろいろあってOさんに連絡を入れてなかった。
会えると思ってなかったOさんからの思いがけない電話はとっても嬉しかった。

いっぱい聞いてもらいたい事がある。
室戸への道、足を傷めバスに乗ってしまったこと。
一人でここまで来れたこと。
何から話していいのかわからないくらい、いろんなことがあった。
Oさんに会えると思うと嬉しさがこみ上げ鼻歌を口ずさんでいた。
5時過ぎ、仕切った隣の部屋に誰か入って来た。
若女将と男の人の声が聞こえる。

6時、夕食。
浴衣のまま、1階の広間へ行くと先達おじさんがいた。
あらー!お疲れさまでした。
「おぉ!足は大丈夫だったかね?」
ご機嫌な顔をしてビールを飲んでいた。
先達おじさんの向かいに見覚えのある女の人。先達おじさんグループの人だ。
こちらのテーブルは、10人くらい。
向かいのテーブルも同じくらいの人数。

女将さんがお給仕をしてくれる。
ニコニコ笑いながらみんなのお話を聞いたり聞かれたことに答えている。
カツオのたたき。珍しい野菜の煮物。サラダ。揚げ物。
美味しいご馳走が一杯並んだ夕食だった。

先達おじさんグループ。
お昼前に33番到着、高知屋さんに荷物を預け34番、35番へ。
35番前のホテルに3人泊まり。
鎌倉さんは高知市内のホテル。
明日、7時に35番近くの喫茶店でみんなと合流。
グループは35番を打ち終え、ホテル組みと別れ高知屋さんに泊まる女の人と先達おじさんは5時過ぎに戻ってきた。

35番まで打ち、また高知屋さんまで戻ってきたなんて凄い早さ。
荷物がなければそれくらい歩けるのかな。後で距離計算してみよう。
先達おじさん、日焼けで真っ黒になっていた。

「Mさん、いい色になりましたね。」
女将さんが先達おじさんに声を掛ける。
「あぁ。前も後ろもわからなくなっただろう。」
大きな声で笑いながら女将さんと楽しそうに話していた。

先達おじさん、お先です。
明日の朝食、6時にお願いしてご馳走様でしたを言って部屋へ引き上げた。

携帯を置いて食事に行ったので確かめるとOさんからの着信が少し前に入っていた。
急いで電話を入れる。

Oさん~、食事に行ってました。今どちらですか?
「表にいたよ~。」
え~!!今すぐ行きます!待っててください!!

大急ぎでパーカーとジーンに着替えバックを持って部屋に鍵を掛け1階にすっ飛んだ。
ロビーにいた若女将に断り表に飛び出す。
友達が会いに来てくれたのでちょっと出てきます。
「お気をつけて、行ってらっしゃい~。」

玄関を出ると、雪蹊寺前の駐車場に車が止まっていた。
ドアを開けて手を振ってるOさんがいた。

道路を渡り、車の外で待っていてくれたOさんに飛びついた。
Oさん~!会いたかったです!
ここまで一人で来れました!

「お茶でも飲めるところがあればいいけど、車の中でいいよね。」
車に乗って、袋一杯に入っているお菓子やお茶を出してくれた。
冷たいお茶を飲みながら、大阪でバスが遅れて徳島から各駅電車に乗ったこと。
予約してた薬王寺会館はキャンセルし千羽ホテルに泊まったこと。
日和佐から鯖大師まで順調に歩けたけどその後股関節を傷めたこと。
東洋町の役場前からバスに乗ったこと。
あっちへ飛んだりこっちへ飛びながらの私の話をOさんは、うんうんと聞いてくれた。

「haruちゃん、頑張ったね。よく一人でここまで来れた。えらいよ。本当にがんばったね。バスに乗ったって大丈夫。そんなこと何の問題もないよ。足はもう大丈夫なの?痛くないの?」
もう大丈夫!筋肉痛なんてヘイチャラですよ。
それにね、今回はマメが一個も出来ないんですよ!凄いでしょう。
「凄いね。歩き方が上手くなったのよ。haruちゃん、私なんかよりお四国に詳しくなったじゃない。立派なお遍路さんだよ。」
Oさんの言葉に、じわーっと涙が溢れた。

あんなに酷かった足の傷みのことが遠い昔の出来事になった。
歩いてきた道が、風景が頭の中で映像になってよみがえる。

「明日、高知駅前から8人のお遍路さんを連れて四万十、足摺を回るの。haruちゃんは?」
明日は、34番、35番。明後日36番へ行って須崎まで行こうと思ってる。
須崎まで行けたらこの次が楽でしょう。足摺は秋ですね。
須崎から岩本寺、四万十、足摺、私の足では10日以上掛かるのに車だとビューンと1日で行けるんですね。
「それが歩き遍路なのよ。それだけ修行を積むってことなの。ゆっくりでいいのだから。一歩づつ、自分の足で歩いていくことが大切なことなのよ。決して無理はしない。だめだと思ったら引き返す。
引き返したって次がある。お大師さまは待っててくださるのよ。」
そうだね。
早く着いても、遅くなってもお大師さまは待っててくださるって言われました。

「讃岐に入ったら家に泊まってね。一緒に食事をしょう。結願したら盛大にお祝いしょうね。」
結願はいつになるかなー。ゆっくり回ればそれだけ長くお四国にいられる。
結願しちゃったらもう、お四国に来れない。
「うふふ~。そしたら、もう一度回ったら。」
あ~!それいいですよね。私ね、区切りじゃなくて通しで回りたい。
八十八ヶ所回り終えたら、この次は通し打ち。もう一度1番から回りたいって思ってるんです。
Oさんも一緒に回りましょうよ。
「私は1200kmも歩けないよ。焼山寺の山越え、今度一緒に歩こうか。」
そうしましょう!!去年、井戸寺から恩山寺へ車に乗せてもらいましたよね。
あそこも今度は歩かなくちゃ。それと東洋町から室戸の道も。それから田井ノ浜も歩きたい。
絶対、一緒に歩こう。約束ですよ!

Oさんと車の中で1時間くらいおしゃべりしていた。
楽しい時間はあっと言う間に過ぎ、Oさんは市内のホテルへ戻る時間。
帰り道、気をつけてね。
「haruちゃんも、明日からまた頑張って。何か困ったことがあったらいつでも電話するんだよ。」
電話入れます。今夜は会えてとっても嬉しかった。本当にありがとう。

Oさんの車を見送り、宿へ戻った。

「お帰りなさい。お洗濯ここに置きました。」
高知屋さんへ戻ると、若女将がビニール袋の上に洗濯物をたたんで置いててくれた。
ありがとうございました。
おやすみなさい。

静かに階段を上がり、部屋へ戻り浴衣に着替えた。
トイレに行って、洗面を済ませ鍵を掛けて布団に入った。
テレビのタイマーをいれ、音を絞り布団の中でOさんと交わした会話を思い出していた。
だん々瞼が重くなりいつの間にか眠っていた。












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8日目-8・33番雪蹊寺から高知屋さん
4月6日。
長浜から33番雪蹊寺→高知屋さん。


  長浜(出)PM2:15→33番雪蹊寺(着)PM2:35→高知屋(着)PM3:00

     長浜→33番雪蹊寺→高知屋

      1.5km。20分。



PM2:33。
33番雪蹊寺。
PM2:33 33番雪蹊時

PM2:35。
石段の上にいる人と石段下の後ろ向きの人が京都さんたち。
PM2:35

雪蹊寺案内板。
33番 雪蹊時

境内と本堂。
境内と本堂

本堂。
本堂

大師堂。
大師堂

本堂右手に大師堂。
境内・本堂と大師堂

鐘楼。
鐘楼

納経所。
納経所

PM3:00。高知屋さん。
雪蹊寺の向かいの高知屋。
PM3:00 高知屋


長浜から20分ほど歩くと雪蹊寺が見えた。
仁王門はなく、平場のお寺。
道路から10段ほどの石段を上り境内へ入る。

広い境内の中央辺りに休憩所がある。
休憩所のベンチにザックを降ろし本堂、大師堂へお参り。
大師堂は本堂の右手にある。

参拝を済ませ納経所で御朱印を戴きベンチに戻って休憩。
休憩所の脇に柑橘類を並べた露天が出ていた。

京都さんたち露天のおじさんとお値段の交渉中。
「この黄金柑はとっても珍しくて美味しいのよ。探したけどここにしかなかったね。あなたも食べてみて。とっても美味しいから。」
京都さん、勝手に黄金柑を一つ私にくれた。
露天のおじさんを見ると、ねぇさんも食べてごらん。と小夏と早苗と一緒にスダチ位の大きさの黄色の柑橘を笑いながら2,3個渡してくれた。

小夏と早苗と言う名前の柑橘は種崎の八百屋さんの店先にも並べられていた。
始めて見たと言ったら、八百屋のおじさん10個くらい入っているビニール袋の小夏と早苗を一袋づつ家宛分の伊予柑のダンボールに、お接待と言って入れてくれた。
伊予柑1箱¥3,000を5箱買ったので、サービスしてくれたのだろう。
その八百屋さんには黄金柑はなかった。

露天の脇にもクロネコ○マトの宅急便の旗が立てられている。
黄金柑、送ろうかなと思ったが土産を買いにお遍路に回ってるわけではないのだから、先に送った伊予柑でお土産はお終いだ。
京都さんたち、黄金柑を買って宅急便で送ってもらいことにしたようだ。

「私たちはこれで打ち止め。これから京都へ帰るの。あなたはどちらまで?」
向かいの高知屋さんに今日は泊まりです。
明日は34番と35番。明後日に36番打って、行ければ須崎まで。その次の日、高知へ出て大阪から新潟に帰る予定です。
この秋にまた来ます。
「私たち、1週間くらいづつ年に2,3回っているの。新潟からって遠いのに毎年来られているの?」
新潟からは遠いですね。移動だけで1日潰れます。
春と秋、昨年から回っているんですよ。
「あなたは足が早いし慣れている歩き方ね。一人で回って偉いわねぇ。私たち二人でも道に迷ってばかりいたのよ。でも、私がしっかりしてるからここまで来れたけどね。」
「なに言ってのよ。私がちゃんと地図を見てるのに別な道を行こうとして何度も間違えたじゃない。
しっかりしてるのは私よ。それにあなたのような我が儘な人、私が折れているから上手くいっているのよ。」

京都さんたちの掛け合い漫才のような楽しい会話。
もう帰るだけで気持ちがゆったりしているのだろう。
幼馴染で同級生、そして二人とも未亡人なのだそうだ。
「いくら気楽な未亡人でも1週間も家を空けてるとご近所さんに何を言われるかわからないでしょう。また秋に会えるといいわね。あなた何月に四国へ入るの?」
多分、10月頃だと思います。
またお会いできるといいですね。

二人の話を聞いてるうちに、私もいつか気の合う女友達とお遍路に回りたいと思っていた。
夫婦で回っておられるお遍路さんに何度かお会いしたが、途中で喧嘩になって別行動になった人たちがいた。
なにも四国へ来てまで夫婦喧嘩をすることもないだろうにと思ったが、歩くペースが違ったり、夫婦だからこその我が儘が出て喧嘩になるのだろうか。
もし、あーちゃんpapaと一緒にお遍路に回ったら、きっと1日目で喧嘩になるのだろう。
やっぱり一人か女友達にしておこう。

京都さんたちとお札を交換し、二人を見送り高知屋さんへ行った。
高知屋さん3時到着。

高知屋さんは改装したばかり。
お遍路サイトさんでも人気のお宿。
種崎から一緒の船だったおじさんお遍路さん、高知屋に泊まりたかったのに満員と断られたよ。と言いながら休憩所で宿探しをしていた。






8日目-7・ 昼休憩から種崎→長浜
4月6日。
昼休憩(出)PM1:00→種崎(着)PM2:00→渡船(出)PM2:10→長浜(着)PM2:15


    昼休憩→種崎渡船(5分)→長浜
     
      3.4km。1時間15分。



PM1:00。
駐車場から右に曲がったところにトイレと休憩所。  
PM1:00

PM1:10。
PM1:10

PM1:40。→渡船場。Feer 200m。
PM1:40

PM2:00。県営渡船種崎待合所。
PM2:00 種崎渡船待合所

PM2:04。渡船入港。
種崎渡船

PM2:05。渡し船に乗船。
京都さんたち、おじさんお遍路さん3人、自転車の地元の人が乗った。
渡船

渡船

PM2:10。
PM2:10

対岸、長浜へ。
長浜へ

対岸長浜

PM2:15。長浜到着。
PM2:15 長浜


1時出発。
お店の駐車場を出て右に曲がり、三里地区住宅地の道路を西に向かって40分、右→「渡船場 Feer200m」の標識があった。
時計を見ると2時、2時10分の船に間に合った。

*種崎から長浜までの渡し船。
1972年(昭和47年7月)に浦戸湾口に三里地区と浦戸地区を結ぶ浦戸大橋が完成し、浦戸湾を挟んだ自動車交通の多くは浦戸大橋を利用するようになったことから、県営渡船の利用は減少しました。
しかし、人や自転車などはこれまでどおり渡船を利用することが多く、地域の足として重要な役割を担い、無料による渡船の運航が続けられてきました。
現在の県営渡船は、浦戸大橋が無料開放となった2002年(平成14年)7月12日から車両の乗船を制限し、一隻体制によるバイク(125cc以下)以下の乗船可で運航しています。

32番、禅師峰寺から33番、雪蹊寺へ行くには、種崎の渡船で長浜と浦戸大橋を渡る二つのルートがある。
浦戸大橋経由では約2kmほど多くなる。
渡船に乗っても海の県道なのでインチキをしたことにはならない。
へんろみち保存協力会さんの本にも「渡しは本来のへんろみちである」と記されている。

渡し船待合所が見える角まで来ると小さな八百屋さんがあった。
表に伊予柑のダンボールが積んである。
本家と佐渡の叔母さんたちへ伊予柑を宅急便で送った。
お金を払い大急ぎで待合所へ走った。
ここまで来て船に間に合わなければこの次1時間待たなくてはいけない。

待合所へ行くと、おじさんお遍路さん3人と京都さんたちの姿があった。
向かいところは一緒なのだから、お寺に着けばお遍路さんには会うのだけれど、その道中、全々姿を見ないときもある。

京都さんたち、昨夜は厚生年金サンピア高知に泊まられたそうだ。
ホテル土佐路の方が竹林寺に近いのだから私が先を進んでいたはず。
禅師峰寺でも京都さんたちの姿は見なかった。
きっと昼休憩の1時間休んでいるときに追い越されたのだろう。

種崎から長浜まで5分、2時15分に到着。
おじさんお遍路さん、京都さんたちの後から船を下りた。

雪蹊寺まで1.5km。
小さな町中、直ぐ脇を車が走っている。
車を避けた拍子にお店の前の打ち水に足を取られた。
足を踏ん張ったが片足の膝を着いてしまった。
お店の女将さんに大丈夫?声を掛けられたが、大丈夫ですと笑ってごまかした。
白ズボン、膝のところから泥水で汚してしまった。。。








8日目-6・32番 禅師峰寺から昼休憩
4月6日。
禅師峰寺(出)AM11:18→昼休憩PM12:00


  禅師峰寺→昼休憩
  
    2.9km。約40分



AM10:45。32番禅師峰寺 仁王門。
AM10:45 仁王門

AM10:48。納経所。
納経所

AM10:50。
持仏本坊再建特別寄付者芳名の中にお友達と同姓同名があった。
寄付者芳名石碑

AM11:00。
AM11:00

不動明王像。
不動明王像

参道。
参道

AM11:18。峰寺登リ口。
AM11:18 峰寺登リ口

AM11:20。
AM11:20

AM11:35。
AM11:35

AM11:40。国道14号
AM11:40

AM11:55。
AM11:55

PM12:00。
昼休憩。
PM12:00 昼休憩


AM11:45、仁王門を潜り左手の参道の先、納経所へ。
御朱印を戴き納経所前のベンチで休憩。
木の下に可愛いワンコが昼寝の最中。
日陰に入ればいいのに。。。日差しの強い地面は暑いだろうな。
自販機で買った冷たい水を飲みながら眠りワンコをしばらく見ていた。

気持ちいい風が顔を撫でていく。
眠っているワンコはいつまで経っても起きてくれない。
何気に目の前の特別寄付者芳名石碑に目をやるとー?!
お友達と同姓同名があった。
あれ~。もしかしてMちゃんお四国に来て多大なご寄付をなさっていったのかな。
証拠の写真を撮って帰ったら知らせなくては。

20分休憩し出発。
石段を折り、登ってきた遍路道を下る。

広い道路に出ると、右→に雪蹊寺、竹林寺、桂浜の標識。
矢印に沿って右へ曲がると大きな道路に出た。
信号を渡り向かい側へ渡る。
国道14号線。

地図を見ると左に14号線があるはずなのに広い道路が右側。
歩いている道、右に国道、車がビュンビュン走って左手に海。
先の信号のところで間違えたのかー?
このまま行ったら浦戸大橋を渡り桂浜へ行ってしまう。
そのまま雪蹊寺へ行けるけど桂浜へは寄らず、種崎から船で渡り雪蹊時に向かうので国道14号線を挟んだ右手側の道を行かなくてはいけない。
それなのに14号線を挟んだ左の道、海側の道を歩いている。

海の方から歩いてくる人がいた。
ご苦労さま。声を掛けてくれたので地図を見てもらった。
ここは、こっちの道ですよね?
種崎の船乗り場へ行くには、この道じゃないですよね?。。

「ここは、海側の道だから種崎から船に乗るならこっちの道よね。車だとこの道でいいけど歩き遍路さんたちはこっちの道を通るんだよね。
次の信号から右へ行って左へ曲がるとこの道だから後は真っ直ぐ行くと船乗り場の案内が出てるはずよ。」

地図を見ながら説明してくれて信号のところまで一緒に歩いてくれた。
ありがとうございました。

信号から右に曲がると真っ直ぐに大山トンネルがあった。
地図に載っている道はここから左へ入る。
その道へ渡る角に大きな駐車場と食事の店があった。
丁度12時、ここで昼休憩。

お店は広く、入るとテーブル席と奥に座敷になっていた。
奥のテーブルに作業服を着た若者グループとお母さんと息子さんの親子連れ、別のテーブルに4人連れのおばさんグループ。
入って直ぐのテーブル席には背広姿の営業マンさんや若い親子連れやお店の常連さんのような人たちが食事中。
お遍路さんは私だけ。
歩いてくるときもお遍路さんの姿は見かけなかった。

座敷に上がらせてもらい上がり口近くの席に荷物を置いておかず選び。
テーブル席の周りにいろんなおかずが並び、好きなものをお盆に乗せていくと厨房の前にたどり着き、ご飯と味噌汁かトン汁を入れてもらう。

おかずの種類が豊富で見てるだけで並んでいるの、みんな食べたくなる。
冷奴、サラダ、ほうれん草の胡麻和え、煮魚、煮物、天ぷら、ご飯にたどり着くまでにお盆の上が一杯になった。
こんなに食べれるの(^_^;)
ご飯を少なめに盛ってもらい味噌汁の椀を乗せて隣のレジへ。
これだけお盆に乗せ、ご飯味噌汁付き消費税を入れて¥1,365-。

座敷に上がり、行儀が悪いが靴下も脱いで裸足の足をテーブルの下に伸ばさせてもらった。
昼休憩1時間。

休憩中に宿の手配。
雪蹊寺前の高知屋さんにTEL。
満員なんですよ。と断られたー。。。
高知屋さんは泊まりたかった宿。なんとしてもお願いしなくては。

一人なんです、相部屋でも構いません。お布団とお風呂さえいれて頂けたらどんなところでも構いません。お願いします!
必死で頼んだら、別館にカーテンが未だ間に合わない部屋があるけどと言ったので、カーテンなど要りませんからと粘った。
笑いながら、それではどうぞと予約完了。
女一人旅、気の毒にと入れてくれたのだろう。

宿の予約が出来てこれで一安心。
種崎の渡し舟、1時間に1本出ている。夕方までに着けばいい。
33番、雪蹊寺まで後4.6kmほど。

のりこさん、今頃どこを歩いているだろう。
宿に着いたら電話をしょう。







8日目-5・32番 禅師峰寺
4月6日。
AM10:10→32番 禅師峰寺(着)AM10:20


   →32番禅師峰寺

   340m。10分。


AM10:10。
AM10:10

AM10:12。
AM10:12

AM10:14。
AM10:14

AM10:17。
石段脇の鬱蒼とした木々。
AM10:17

AM10:20。仁王門。
AM10:20 仁王門

参道の急坂。
境内への急坂

参道の両脇の奇岩、巨石、怪石が並び立つ。
奇岩

本堂。
本堂

本堂

大師堂。
大師堂

大師堂

鐘楼。
鐘楼

AM10:35。境内からの素晴らしい眺め。
桜の木の下で休憩。
AM10:35 土佐湾を望む 

土佐湾を望む。
東に手結岬、西に桂浜。その間を弧を描いて白砂青松の海岸線が広がる。
土佐湾を望む

土佐湾

AM10:45。境内。
AM10:45 境内

峰山の山頂にあるので「峰寺」や「みねじさん」と呼ばれている。
江戸時代の土佐藩主、山之内豊一の信仰は厚く出帆のときは航海安全の祈願を欠かさなかったという。
「船玉観音」と呼ばれ漁民からの信仰も集まった。

山道をハァハァ言いながら登りきると、仁王門までの急な石段。
ようやく仁王門にたどり着く。
仁王門を入ると足場の悪い石段と両脇に恐ろしいような岩が並び立っていた。

境内はこじんまりとしている。
本堂、大師堂に参拝。
満開の桜の花の下にベンチが置いてある。
ザックを降ろし休憩。

目の前に真っ青の土佐湾が広がっている。
東に手結岬、西に月の名所の桂浜。
あれがが桂浜だよ。
隣のベンチに休憩していたカップルの彼氏が彼女に説明している。
ふんふん、あっちの方向が桂浜ね。

桜の花の下。美しい景色を眺める至福の時間。
なんと気持ちのいい風だろう。
風に桜の花びらがヒラヒラ舞っている。

ここまで来れた喜びが胸いっぱい広がった。
送り出してくれた家族に感謝。
一緒に歩いているだろうアランや友達ワンたちに感謝。
股関節の傷みでもうだめだと思った室戸への道。
バスの窓から見ていた風景が遠い日のように感じる。
諦めずここまで歩いて来た自分を褒めてやりたかった。

10分休み荷物を背負った。
納経は山門を降りて左へ。






8日目-4・31番 竹林寺から32番 禅師峯寺
4月6日。
31番竹林寺(出)AM8:15→南国市十市(着)AM10:10

   
    31番竹林寺→南国市十市

      7km。1時間55分。



AM8:15。牧野植物園バス停前。
AM8:15

AM8:16。
AM8:16

AM8:32。国道32号。
AM8:32

AM8:48。
AM8:48

AM8:51。遍路橋。
AM8:51遍路橋

AM9:10。
AM9:10

AM9:20。国道247号。
AM9:20 R247

AM9:30。休憩所。
AM9:30 休憩所

AM9:40。
←左、十市、32番禅師峯寺。
AM9:40

AM9:42。石土トンネル。
AM9:42 石土トンネル

AM9:45。十市パークタウン。
→右、石土神社、32番禅師峯寺。
AM9:45

AM9:50。石土池遊歩道。
AM9:50

AM9:55。
右、石土神社。
AM9:55 石土神社

AM10:10。南国市十市。
AM10:10 南国市十市

7時50分。
牧野植物園バス停前のベンチで朝食休憩。
ベンチの向かいのお店の自販機で茶を買い、ローソンで買ってきたおにぎり2個。
赤い首輪を着けた白と茶の可愛いワンコが側に来て、靴を脱いだ足をクンクン。
25分休憩。

8時15分。
道路を渡り32番への遍路道へ。
石段の山道を20分ほど降りて行くと大きな道路、国道32に出た。
←左、32番札所峯寺。→右、30番善楽寺。

左へ曲がり20分、右に遍路橋。
橋を渡ると畑と集落。
ザックのベルト、左肩が痛い。
道路脇にコンクリートブロックが積まれてた。
休む場所もないのでブロックの上にザックを降ろす。
朝、ホテルを出るとき湿布を肩に貼ったけど汗で剥がれ、役にも立たない。
昨日、タオルを当てて歩いたら、だん々と手がむくみ左手がパンパンに膨れた。
途中でこれはだめとタオルは外した。
休憩で肩の痛みを解すしかないようだ。

畑道の方からおじいさんと、見るからに老犬がゆっくりゆっくり歩いてきた。
おはようございます。なんて名前ですか?何才ですか?
しゃがみこんで老犬の頭を撫でた。
「あぁ、おはよう。ご苦労さんだね。これはリュウ。もう16くらいだろう。おれと同じ年寄りだよ。」

「山に捨てられていたのを連れてきたんだけど、若い頃は勇ましい犬で山の野良犬のボスだったんだ。今は老いぼれて目も見えなくなってしまったよ。」

体に触りそっと頭を撫でた私の手をリュウくんがペロッと舐めてくれた。
後肢の筋肉が落ちているのが見てわかる。
ヨロヨロと歩くリュウくんの姿にアランを重ねていた。
リュウくん、いつまでも元気でいるんだよ。おじいさんもお元気でいてください。

水の張られた田圃の脇道を通り集落を抜けると大きな道路、国道247へ出た。
9時30分。
国道沿いにイスとテーブルが置かれた休憩所で10分休憩。

休憩所から10分ほど行くと標識。
←左、十市、32番禅師峯寺。
道路を渡り道なりに行くと石土トンネル。
トンネルを抜けると住宅地。

横断歩道の先の標識。→石土神社。禅師峯寺。
十市パークタウンの遊歩道は桜並木。
左に石土池、やがて右手に石土神社が見えてきた。
石神神社を過ぎると横断歩道。

10時10分、横断歩道の信号の先に八葉山禅師峯寺の石碑。
到着と思ったら禅師峯寺はお山の上。
遍路道の山登りが待っていた。








8日目-3・31番 竹林寺
4月6日。

  31番 五台山 竹林寺。

高知市の東、浦戸湾、高知市街を見渡す海抜145mの五台山の山頂にある。
五台山は桜、ツツジの名所として名高く、寺の参道には桜並木が続く。
季節ごとに趣を変える庭園は中国の蓮葉山を模して夢窓国師の造ったものといわれている。



仁王門。
31番竹林寺 仁王門

石段。
竹林寺

境内。
竹林寺羊羹。
境内

境内と本堂。
境内と本堂

本堂。江戸時代の建造。
四国霊場で唯一の本尊が文殊菩薩は日本最古のものといわれ、本堂とともに国の重要文化財に指定されている。
本堂

大師堂。
大師堂

大師堂

大師堂と五重塔。
高さ31.2mの総檜造り。鎌倉時代初期の様式を取り入れている。
大師堂と五重塔

五重塔

五重塔と地蔵

境内

境内

本坊。
本坊

納経所。
納経所

AM7:50。
仁王門。
仁王門

朝早い時間で参拝の人も少なく、心静かに参拝が出来た。

竹林寺は好きな寺。
ザックを降ろしゆっくり境内を歩いたり庭園を見て回った。








8日目-2・牧野富太郎記念館・牧野植物園
4月6日。
牧野富太郎記念館・牧野植物園。



AM7:12。
牧野植物園。
AM7:12 牧野植物園

AM7:14。
竹林寺の五重の塔が見える。
AM7:14

AM7:15。
AM7:15

AM7:16。
AM7:16

AM7:18。
AM7:18

AM7:19。
AM7:19

AM7:20。牧野植物園入り口。
歩き遍路さんは無料。入り口の柵を手で開けて表に出る。
AM7:20

牧野植物園バス停。
牧野植物園バス停

AM7:21。
AM7:21

山道を登りきると牧野植物園、園内。
園内の矢印通りに進んで行くと竹林寺の五重の塔が見えてきた。

1日掛けても見て回ることができない広さ。
庭園は綺麗に手入れが行き届いている。
これだけの広さ、管理も大変だろう。

好きな寺、阿波の藤井寺と土佐の竹林寺。
牧野植物園も来たいと思っていた。
時間が早く開園前だけど、園内を通れてだけでもよかった。

新潟では初夏の花、紫蘭の花が咲いていた。
ツツジも満開。
黄色のモッコウバラも咲いていた。





8日目-1・ホテル土佐路から牧野植物園手前
4月6日。
ホテル土佐路(出)AM6:20→牧野植物園手前AM7:10


   ホテル土佐路→牧野植物園手前

    2.4km。50分。



AM6:20。ホテル土佐路フロント。
フロントマンに見送られ出発。
お世話になりました。
AM6:20 ホテル土佐路フロント

AM6:23。ホテル土佐路。
AM6:23 ホテル土佐路

AM6:32。ローソン。
ホテルから一信号先、ローソン。
AM6:32 ローソン

AM6:35。
AM6:35

AM6:42。国道から左、田圃道へ。
田圃の先が五台山、山頂に竹林寺。
AM6:42

AM6:52。
住宅地。
AM6:52

AM6:53。
AM6:53

AM6:54。
AM6:54

遍路道。
AM6:54

竹林寺登リ口。
AM6:55

AM6:56

AM6:57

山の中腹の墓地。
AM6:58

AM7:00

AM7:02


6時20分、ホテル土佐路出発。
のり子さんに、お先に出発しますがよろしく伝えてください。フロントマンに言伝を頼んだ。
「畏まりました。お気をつけて、行ってらっしゃい。」

早朝の空気は澄んでいて気持ちがいい。
足も体も軽く、どこまでも歩ける気分。

ローソンへ行き、おにぎりを買う。
来た道を戻り信号から国道を渡る。
ホテル土佐路を右に見ながら国道32線沿い西へ進む。

早朝で、国道を走ってる車も少なく人もいない。
山道、遍路道では違和感がないが町中での遍路姿はやはり照れくさい。
電車や車が走ってる国道、人通りのある町中。
ここは四国、お遍路さんが歩いてても当たり前。
だけど、町中へ入ると照れくささと少し恥ずかしいと思うときもある。

ホテルで貰った地図に印をつけて、支配人さんが丁寧に説明してくれた曲がる道。
歩道の手すりに遍路標識、左へ→。田圃道へ入る。
田圃の先が五台山。山頂に31番竹林寺。
山の中腹辺りに山桜が見える。

田圃道、真っ直ぐ進むと小さな川。
橋を渡り住宅地の中を通る。
住宅の塀や電柱にも遍路標識が貼られている。
やがて目印の酒屋さん。
酒屋さんから右へ曲がると竹林寺への登リ口。

田圃道から見えていた山桜が咲いていた辺りまで登ってくると墓地があった。
山の細い道を登ったり降りたりしながらお墓参り。
お年寄りには難儀なお墓参りだろう。

もし、家のお墓もここにあったらお彼岸、お盆のお墓参りは大変だ。
ニョロも出るんだろうな。
ここにお墓は勘弁してもらおう。。

他愛もないことを思いながら山道を登っていった。

遍路道だったところに牧野植物園が出来たので、歩く場合は植物園の中を通って31番竹林寺へ行けるようになっている。

7時10分。
牧野植物園のドームが見えた。








7日目ー5・のりこさん
4月5日。
ホテル土佐路。



ビジネスホテル土佐路のフロントへ行くとフロントマン、
「お待ちしてました、お疲れさまでした。」
爽やかな笑顔と明るい声で迎えてくれた。

丸米旅館で貰ってきたパンフを渡した。
「料金から100円値引きさせていただきます。食事はどうなさいますか?」

食事。。。朝は早くに出発予定だから朝食抜き。
夕食はどうしょうか。。。

徳島のホテルに泊まったときの夕食を思い出す。
ホテルの広いダイニングルームで一人っきりの食事は会席料理。
一品づつ時間を置いて運ばれてくる料理。
こっちはお腹が空いてるのに、次の料理が出てくるのを黒服のボーイさん、ウェイトレスさんがあちこちで立っている中、4人掛けのテーブルで一人、お茶を飲みながら待っていた。

会席料理やホテルの食事、誰かと一緒なら楽しいだろうけど女一人での会席料理はさまにもならない。
そんな目に会いたくないと夕食は断ったが、
食事、単品でも注文できますか?
予約なしでも大丈夫ですか?

「一応、夕食、朝食は予約ですが直接2Fの○○に行って頂ければ食事はできます。
料金はそちらでお支払いしてください。」
会席料理は困るけど、直接行って注文出来そうと聞いて安心した。

ホテル土佐路。
料金、宿泊のみ。¥4,800-。


支払いを済ませると、年長の男の人がこちらでお茶でもとロビーのイスを薦めてくれた。
テーブルの上にお茶とお菓子。
年長の人、支配人さん?

「竹林寺は明日ですか?」
はい、早くに出発したいのですが6時頃でもいいですか?

「24時間営業ですから何時でもフロントは開いております。」
支配人さんからホテル土佐路付近と31番竹林寺の道順がイラストと一緒いに書かれてある地図を戴いた。
その地図をテーブルに広げホテル前からの道順を丁寧に説明してくれた。
遍路協会さんの地図より、うんとわかり易く、見易い。
これならどんな方向音痴でも迷子になることはないだろう。

ホテルの前を少し行くとローソンがある。
明日は早めに出発、おにぎりを買って行こう。

支配人さんとフロントマンさんにお礼を言い、鍵を貰い4Fの部屋へ。

お風呂にお湯を張りベッドに寝転んだ。
携帯とカメラの電池の充電。
本家に連絡。
お風呂に入り髪を洗い7時頃まで横になっていた。

7時になってGパンとパーカーに着替え、ショルダーにお財布携帯を入れ2Fへ行った。
ドアを開けると中央に大きなテーブル。
右の方に6人連れの男のグループ。隣に男の人一人。
左の方は女性3人。

壁側に4人掛けのテーブルが3つ。
みんな塞がっている。
どこに座ればいいの?

すみません。一人なんですが。。

忙しそうにお皿を運んでる女の人に声を掛けた。
「予約の方ですか?」
予約はしてません。
「予約の分しか料理はないんですが。」
はぁー?

「あれれ、予約してなかったの?」
入り口を背に座っていた女性の一人が振り向いた。
あ~!東京Ⅱさん!!
「ここ空いてるよ。」
東京Ⅱさんの向かいのイスが一つ空いている。
テーブルを回って東京Ⅱさんの向い、空いてたイスに座る。

一人でホテルで食べるのって嫌だったから予約はしなかったんですよ。
でも、直接来ても注文できるってホテルの人が言ってたし。。

お店はお客さんで満杯。
厨房の中にいるコックさんは一人。
出来た料理を運んでるの女の人も一人。
カウンター越しに言い争いの声が聞こえてくる。
ご夫婦なのかな。
イライラした顔つきのまま、お客さんのテーブルに料理を運んでいる。
いらっしゃいませも注文も、取りにも来てくれない。

ようやく一段落ついた様子の女の人に東京Ⅱさんがお願いします!と声を掛けてくれた。
ニコリともせず、
「注文と言っても、予約の分しか材料はないんですよ。」

夕食の予約はコースになっていた。
出来るので食事を戴けますか?
食べ終えたテーブルのお皿を片付けながら、
「ご飯とスープと鴨のステーキだけです。」
これならローソンで何か買って部屋で食べたらよかった。。。
鴨のステーキなんて要らない。
運ばれてきた鴨のステーキとサラダとご飯とスープ。

「ね、ビール飲まない?」
飲みましょうか。
すっかり食欲も失せてビールを頼んだ。
酒類だけは予約なしでもOKなんだろう。

東京Ⅱさん、食事を終えて日本酒を飲んでいた。
入り口から見たとき、女性3人連れと思ったが二人と東京Ⅱさん一人で隣同士になっただけ。

何時頃着いたんですか?
「5時頃かな。あなたは?」
私は3時半頃です。
「早かったのね。丸米旅館を出たのが9時過ぎていたの。もう誰もいなかったわよ。」
朝出発のとき、みんな先に出たのかと思ってたけど東京Ⅱさんは未だだったんですね。
「昨日の人、東京の彼女、近くの駅から帰るって時刻表見ていたわよ。」
東京さん、帰ったんですね。体調は良くなったのかな。

「ね、ここ騒々しいし食べないなら部屋でおしゃべりしない?」
そうしましょう!
「私の部屋へ来る?あなたの部屋?」
私は4階の○○です。
「私は5階、じゃ後であなたの部屋へ行ってもいい?」
どーぞどーぞ。
「直ぐ行くから待っててね~。」
先に東京Ⅱさんがお店を出た。

ご飯少しとサラダ、スープと手も着けてない鴨のステーキ、それとビールの支払い。
なんと、¥2,300-!
へっ!?。。。
一瞬思ったけど、予約をしてなかった私が悪い。
食べた分がわずかでも料金は料金。

ここのお店はホテル直営ではなくテナントさんなのだろう。
親切な支配人さんやフロントマンさんと雰囲気が全々違う。

部屋へ戻り、東京Ⅱさんを待ってるとしばらくしてコンコンとノック。
「お邪魔します~、これはお土産。」
東京Ⅱさん、袋からパンやお菓子と一緒に缶ビールを出した。
わざわざ部屋へ食べ物を取りに行ってくれたんだ。
それにビールまで買って来てくれて。。

「お札、交換しましょう。私はこういうものです。」
住所と名前が書かれたお札を戴いた。
私も遍路カバンからお札を出して住所名前を書き込む。

お札の他にメモ紙に電話番号を書いてくれた。
さっそく携帯に登録。
「奇跡の人はharuさんって言うのね。のりこです。よろしくね。」
ビールで乾杯、自己紹介。

笑いながらのりこさんが言った。
「食事の店、酷かったね。予約の分しか仕入れはしてないんだね。
普通のビジネスホテルでも店が入っていたら何か気の効いた食事は出来るよ。
ね、お腹空いてない?これ食べてよ。いろいろお接待で戴いたの。
私って宿では食事抜きの方が多かったのよ。
外で食べたりコンビニで買ったりしてたのに昨日、今日と珍しく夕食付きでお願いしてるの。
なんとなく私の直感、当たるのよ。ここで夕食予約してなければharuさんに会えなかった。
会いたいって願っていると思いが通じるのね。
私のほうが奇跡の人かな~。」

ホントに酷かったですね。
ご飯とスープとサラダとそっくり残した鴨のステーキにビール一杯。。。。
済んだことを言っても仕方がないですよね。
それより、直感とか願いとか私は信じます!
面白くない話や悪口よりも、楽しい話のほうがいいに決まってる。

丸米旅館から出発して何時頃何番に着いたとか足が痛くて仕方なかったとか12時近くまでおしゃべりをしていた。

のりこさんのお仕事、登校拒否になっている子供や自閉症の子供たちのお世話。
そのお仕事の他にボランティアで週3回、体や知能に障害のある子供たちのお世話をしている。
そればかりじゃなく朗読のお勉強。
まとまった休みが取れるとエベレストやネパールの山へ行ったり。
聞いてるだけで超多忙な生活。
よくこれだけ忙しい人がお遍路にと聞いてて驚き。

今回は休みを使って、四国遍路の通し打ち。
のりこさんの歩き方は慣れているけど、どんなに早くても50日は掛かりますよ。お仕事は大丈夫ですか?
仕事のことで気になることがあるので、一旦東京に帰らなくてはいけないかもしれない。
連絡を取っているから何とかなるといいのだけど、と言っていた。

「足の小指の爪が剥がれそうになってて痛くて歩くのも大変だったよ。
5時頃着いて、ホテルに自転車があったから貸してもらって町を見学。靴屋を探してこれを買ってきたんだよ。」
笑いながら履いてたサンダル(?)を見せた。
「軽くて足は全々痛くない!これなら山登りも平気だよ。」
のりこさん

え~!このサンダル靴で山を登るって言うんですかぁ!
のけぞってしまった。

靴下を脱いで足を見せてくれた。
ぎゃー。。小指の辺りがグシャグシャになってる。
親指にもマメがつぶれてる。
「何度もマメを破いているから、ここは痛くないけど小指がね。。。」
この足じゃ、歩くのも痛かっただろう。

ビックリしている私にケラケラ笑いながら、
「見た感じは酷そうだけど歩き出せばそんなに痛くないの。30分歩いたら休んでいたけどね。」言っていた。


その後、のりこさんが語ってくれた重い障害のある子供の話。
表情のない、その子供がのりこさんの声を聞くと、きゃきゃと声を出して笑ってくれる。
何度も何度も同じ童話の話をせがみ、”大好きなお母さんが”のところにくると、きゃきゃと決まって声を出して笑うと。

目が見えず足が不自由な子供だけど、のりこさんの声が聞こえるとイザリながら這って抱っこをせがんだり。
子供が笑ってくれると私も嬉しい。
のりこさんはその子を思い出したように、とても嬉しそうに言っていた。

私は、持ってきたアランやモアくん、バディ君、イブちゃん、こた君の写真をのりこさんに見せた。
アランとの別離。
別れたときの悲しみ、胸が張り裂けそうな辛さ。戻ってはこない日々。後悔の連続。どれほど泣いても忘れることの出来ない悲しみ。苦しさ。
泣きながらのりこさんに話していた。
先まで笑っていたのりこさんが目にいっぱい涙を浮かべ、私の手を握ってくれた。
「大丈夫よ。もう大丈夫だから。アランちゃん、ありがとうって言ってるよ。いつだってharuさんの側にいるから。」
アランに会いたい。
もう一度抱きしめたい。あの子に会いたいよ。。。

「いつか会えるよ。きっと会えるよ。haruさんもアランちゃんも幸せだったね。二人が巡り会えて本当に幸せだったね。一緒に暮らせて幸せだったね。
誰にも愛されない、生まれてこなければ良かったと言われる子供もいるんだよ。言う親も辛い。言われる子供はもっと辛い。
どんなに手を差し伸べても拒み、心を開かない。暗い闇の中で誰のことも信じられず一人でいる子供がいるの。
アランちゃんやお友達の犬たち、こんなにも愛されて本当に幸せだったね。」
涙がボロボロ流れた。
抑えていたアランの思い。
もういつまでも引きずっててはいけないと自分に言い聞かせ、封じ込めていた思いが一気に溢れ出していた。
こんなにも優しくアランの話を聞いてくれた。
のりこさんの美しく優しい声がいつまでも心に響いていた。

のりこさんの明日の出発時間を聞くと、
「多分10時頃になるんじゃない~?」
笑いながら言ってくれた。
泣き笑い顔のまま、
私は午後から遅くなるから早くに出発します。
足、気をつけてくださいね。電話入れます。

「私も電話するね。それじゃ遅くまでお邪魔しました。おやすみなさい。」

こちらこそご馳走様でした。
おやすみなさい。
2階の感じの悪い食事店のことはすっかり頭から消えていた。






7日目-4・30番善楽寺からホテル土佐路
4月5日。
30番善楽寺(出)PM1:55→ホテル土佐路(着)PM3:40


  30番善楽寺→ホテル土佐路

     5km。2時間15分。



PM1:55。
土佐一宮。30番 善楽寺駐車場。
PM1:55 土佐一宮30番善楽寺駐車場

土佐一宮神社。
土佐一宮神社

参道。
両側に桜並木。玉砂利の敷かれた参道。
参道

参道。
参道

PM2:00。
PM2:00

PM2:35。国道44号。
PM2:35 国道44

PM3:10。
住宅展示場。休憩。
PM3:10 住宅展示場 休憩

PM3:40。
ホテル土佐路到着。
PM3:40 ホテルたかす


1時55分30番善楽寺出発。
土佐神社の山門を潜ると町並み。
町に入ると遍路標識が中々見つからない。
地図では30番を背に真っ直ぐ南。
高知高須病院、東署の交差点から左に入って行く。

この道を真っ直ぐでいいのかな。
信号待ちをしながら地図を見てると、おばさんがどこまで?と声を掛けてくれた。
ここへ行きたいのですが。

「この地図ではここからこうだけど、ここを曲がったらわかり難いからこの道をどこにも曲がらずとにかく真っ直ぐ行って大きな国道に出るからそこから左へ曲がった方が遠いけど間違いなくていいんじゃないかな。」

おばさんに教えてもらった道を真っ直ぐ行く。
国分側の橋を渡ると左手に厚生年金サンピア高知の建物が見えた。
大きな立派な建物。

方向は間違っていない。
桂浜や五台山への標識もあった。

1時間ほど歩くと遍路標識があった。
左の田圃道へ矢印が出ている。
真っ直ぐでも行けるのだろうが標識があるのだから田圃道へ降りて行く。
歩いてきた右手の国道44号が離れて行く。

舟入川と書かれた橋を渡る。
地図では大きな道路になっているが、住宅地に入ると幾つも曲がり道になっている。
どこで間違えたのか迷路のような住宅地に入っていた。

アパートの前におばさん二人が話中。
すみません、ここへ行きたいのですが道がわからなくなって。。。

「え~これはどこ?」
地図はややっこしい。。。
あのぉ、ホテル土佐路って知りませんか?
「ホテル土佐路?そんなホテルあった?」
「あ~たかすね。あのホテル、名前が変わったのよ。ほら前はたかすって名前だったじゃない。」

アパートの前から直ぐ右に曲がると電車道。
もんじゅ通りを越えると大きな道路、国道32号。
国道へ出る角に交番。
交番を左に曲がり真っ直ぐ行くと四国銀行、その隣がホテル土佐路。

親切なおばさんが道順を教えてくれた。
ありがとうございました。

言われたとおり右へ曲がると電車道が見えた。
もんじゅ通り。
線路を渡ると大きな道路が見える。
商店街を抜けると国道32号へ出た。
曲がり角に交番があった。
交番から左。後は真っ直ぐ国道沿い。

足と肩が痛くてたまらない。
綺麗な飾り付けをした住宅展示場があった。
1軒の展示住宅の前にベンチが置いてある。
住宅の前のベンチにザックを降ろし、展示場のトイレをお借りした。
トイレは広くとても綺麗。

トイレから戻り靴を脱ぎ裸足になって30分近く休憩。

歩き出して10分も行かないうちに四国銀行の看板が見えた。
その隣にホテル土佐路。
な~んだ、休憩しなくても直ぐだったんだ。

3時40分、ホテル土佐路到着。









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