アランと一緒に四国遍路。

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秋遍路最終日
10月25日  

7時に目覚ましが鳴った。
緩々とベッドから抜け出し窓の外を見ると山の木々の間から、どんよりとした曇り空が広がっていた。
テレビを入れると朝番組のニュース。
天気予報を探すとNHKで天気予報が出ていた。
香川地方マーク。

洗面所で顔を洗って歯を磨く。
半袖TシャツとGパンに着替えさっと化粧を済ませ8時、1階のレストランへ。
和定食を注文。
食事を済ませロビーにコーヒーを運んでもらい新聞を読みながら時間つぶし。
朝食代¥1,050-、コーヒー¥500-

9時半頃、部屋に戻り荷物を纏める。
テレビを見ながらベッドで横になった。
1時間半くらい眠っていた。
時計を見ると10時40分過ぎていた。

荷物を持って11時、1階のロビーへ。
人の出入りもなく静かなホテル。

11時20分前に頼んでいたタクシーが到着。
フロントの人に見送られ大内高速バス乗場へ。

バス乗場まで5分。タクシー料金、¥1,090-。
待合室に男の人がタバコを吸っていた。
外の自販機で水を買って男の人から少し離れて待合室のベンチに腰を降ろす。

11:40
11:40 大内高速バス乗場
JR大阪駅行きの高速バス、高松エクスプレス 11:47
バスの乗務員さんに名前を言って料金を払う。
¥3,400-。
大内高速バス乗場
高松エクスプレスに乗ってJR大阪駅へ着いたのは14:31。
JR大阪駅からハービス。
そして伊丹空港へ。

伊丹空港で搭乗手続きを済ませ、Oさんと土佐清水のYさんにこれから帰りますと、電話を入れた。
空港で西利の漬物を買って搭乗待合室へ行く。

伊丹発18:10
新潟空港着19:15

私の2008年・秋遍路が終わった。



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別格 與田寺
10月24日 



                      四国八十八所奥院 医王山(いおうざん)與田寺

                         真言宗別格本山



昨夜、いつもの習慣で寝る前に目覚ましを6時にセットしたがそんなに早く起きなくてもいいのだと気付き7時にして布団に入った。

目覚ましが鳴る前に目が覚めた。
窓の外の景色を眺め、洗面道具を持って廊下に出た。
隣の部屋のドアが少し開いてたので中を覗くと浴衣のままのOさんが布団をたたんでいた。
おはようございます~。
「おはようさん。よく眠れた?」
はい、ぐっすり。あれからすぐバタンキューでした(笑)
「私も。食事は8時だよね。車だからゆっくりしょうね。」
朝食は8時ですよね。それじゃ顔洗ってきます。
支度が済んだら迎えに来ます。

洗面トイレを済ませ部屋に戻り布団をたたんで荷物をまとめ身支度。
8時少し前、Oさんが迎えに来てくれたので一緒に部屋を出る。
「忘れ物はない?荷物はフロントに預けよう。」
遍路カバンを肩から斜めに掛けザックとお杖、菅笠をフロントの邪魔にならないところに置いてもらった。
川○さんは頼んでいたおにぎりを持って6時頃に出発したとフロントの人が教えてくれた。

食堂に行くと昨夜の年配のご夫婦が浴衣の上に丹前姿で食事しながらお遍路姿の私をチラチラ見ていた。

「haruさん、今日はこれから1番へ行くの?」
Oさんに尋ねられ、自分の思っていたことを話した。

Oさん、結願の後は必ず1番に戻らなくてはいけないんですか?私ね、1番に戻るのはあまり気が進まないんですよ・・ずっと考えていたことなんですがここに、與田寺がありますよね。

遍路カバンから地図を出し與田寺を指差した。
【三本松港が関西の窓口として栄えた頃、與田寺はお礼参りの寺として多くの遍路が訪れ以来「四国総奥之院」として称されている】
地図に載っている。

私ね、これを読んで此処で、與田寺で満願としたいと思ったんです。
「與田寺は昔から四国総奥之院と呼ばれていたんだよね。私の子供の頃、今でもなんだけど家では初詣に行くんだよ。與田寺は静かなとても良いお寺さんだよ。haruさんは満願のお礼参りに與田寺へ行きたいのね。88番から1番へどうしても戻らなければいけないと決まってはいないし順番に廻って最初のお寺へ戻れば丸い輪が出来るってそれは後になってから言われたことなんだよ。どうしても1番に戻らなければいけないなんて決まりはないし、お遍路を始めるときに最初は1番からじゃなくてもどのお寺からでも良いことでそれに、順番に廻ろうが逆に廻ろうが自分の思う通りに廻れば良いことでしょう。閏年に逆廻りをすればご利益が何倍にもなるとか言われ今年は特に逆回りのお遍路さんが多いけどね。それよりも帰ってからharuさんちの近くのお寺さんや自分とこのお寺さんへ行って結願の報告参拝をしたって良いことで、88番から1番へ戻り、そして高野山へって言うのは決まっていることでもないのよ。正式になんて、一体何処の誰が決めたこと?そんなこと、お大師様は言っておられないし、お遍路さん全部が1番に戻るって決まったことなら、1番さんだけ儲けになるよね(笑)自分の思う通りに、気が済むようにしたら良いの。今日は1日、haruさんに付き合って行きたいところ何処へでも行こう!」

え~!?今日もOさんが付き合ってくれるんですか!?
そんなぁ・・Oさんに申し訳ないですよ…それにお仕事があるじゃないですか。
「仕事は休み!ちゃーんと連絡したから問題なし。本当は家に泊まってもらえば良かったんだけど、家は狭くて・・ごめんね。」
そんなことないです、Oさんに気を使わせて私の方こそ済みません。
大窪寺まで来て頂いただけでもありがたかったのに。。
「それじゃ、これから與田寺へ行ってその後は何処へでもharuさんのお供しますよ(笑)」

朝食を済ませ、駐車場へ。
ザックを後部座席に入れ助手席に座りシートベルトを着けた。
Oさんと車に乗ってると2年前の春、4人で廻った始めてのお遍路が思い出される。

白鳥温泉から国道377号線に出て北へ。
交差点に三宝寺の標識。
星越峠を越え132号線へ出て北上、大内ダムを通過して県道の分岐で右折して129号線に入った。

高松自動車を越えたところに高速バスの案内があった。
地図で確かめると「大内高速バス乗場」が載っている。
高速バス乗場の向かいに「とらまる公園」の案内が出ている。
Oさんに、高速バス案内に寄ってもらう。

大阪行きの高速バスに此処から乗れるようだ。
バス乗場は休憩場のようになってて係りの人はいない。
案内所に大阪行きの時間とチケット予約の電話番号が書かれたポスターが貼ってあった。
書かれてる時間と電話番号を見ながら電話を入れた。

「25日、大内発 高松エクスプレス 11:47→大阪着 14:31」のチケットが予約できた。
名前を聞かれ料金はバスの乗務員に支払うよう教えてくれた。
Oさんに、明日のチケットが取れたと報告。
さて、今夜の宿はどこにしょう・・・
Oさんに地図を見てもらう。

JR三本松駅近くにローヤルホテル三本松が載っている。
結婚式で行ったことがあるとOさんが言った。
「大きくて綺麗なホテルだったよ。」
今夜は此処にしょう、少しくらい高くても構うことはない、最後の夜なんだから。

與田寺の後で三本松ホテルに行くことにして出発。
国道から幾つも道を曲がりやがて住宅地を抜けて行くと大きな仁王門が見えてきた。
周囲が住宅地になっている落ち着いた静かな場所に與田寺があった。
門前に樹齢600年といわれる椋の木が茂っていた。

與田寺到着。
9:00
9;00 與田寺
與田寺。
【厄除けの寺四国八十八ヶ所奥之院與田寺は天平年間、行基菩薩の開創にして、弘法大師、増吽僧正その他著名な僧ゆかりの寺であり、嵯峨天皇の時、勅願所となり国内談義所とされ、古来医王山薬王寿として全国に知られ、後小松天皇より、虚空蔵院の院号を下賜され、以後各時代の変還を経て現在に至っております。
また国指定の重要文化財多数を蔵しており、その主なものは、本尊薬師如来仏涅槃図地蔵曼荼羅図、児子大師像図、山王祭屏風1対、十二天版木、飛鳥の金剛誕生釈迦仏、椋の木1対などです。


            昭和五十九年十二月
                           大内町教育委員会
                           大内町文化財保護協会 】

(大きな声では言えませんがお寺さんにしてはこの看板、何故かあまり上手な字ではないんですよね(笑))
與田寺
仁王門。
仁王門
参詣の人影もなくとても静かな境内。
桜門を潜り本堂に向かう右手に納経所。
納経所で御朱印を頂いてる川○さん!

桜門。
桜門
多宝塔。
多宝塔
本堂。
本堂
大師堂。
大師堂
9:30
9:30
本堂、大師堂でOさんと一緒に最後の般若心経を唱えた。
感動が湧き上がってくる。
歩いて来た風景が蘇る。
出会った人たちの顔が浮かんでくる。
お世話になったお宿の人たち。
一緒に歩いたお遍路さん。

仁王門を出る川○さんに手を振った。
川○さんも振り返り手を振ってくれた。

お元気で!
何時かまた四国の何処かでお会いしましょうね~!

納経所で御朱印を頂くと、「先ほどのお遍路さん、これから1番へ行かれるそうです。」と教えてくれた。
與田寺から1番まで40km近くの距離・・
今日中に着けるだろうかー?
白鳥温泉から與田寺まで約9kmを2時間半くらいで来れた川○さんなのだから、きっと大丈夫。

納経所に置いてあるお守り、色違いを二つと別に鈴の着いたお守りを買った。
鈴の着いたお守りはOさんに。
色違いのお守りはあーちゃんpapaと私。

納経所のお坊さん、お守りを渡してくれる時の立ち振る舞い、納経帖を受け取る時の仕草がとても静かな人だった。
「満願おめでとうございます。」
お坊さんが静かに私に言ってくれた。

ありがとうございました。

思わず涙が溢れてきた。
こんなに感じの良い人に会ったのは始めてだった。

あぁ・・やっぱり此処に来て本当によかった・・・
與田寺に来て本当によかった。

無事、満願できました。
お大師さま ありがとうございました。

感謝の気持ちと涙がこみ上げてきた。




白鳥温泉
10月23日  



  
                    白鳥温泉



大窪寺山門前の茶店に行くと座敷の奥の方ででOさんがコーヒーを飲みながら待っていてくれた。
板場に腰を降ろし靴を脱いでいると「お疲れさま」の声。
振り向くと、入り口の近くのところに座って吉○さんと今治さんが向かい合ってお蕎麦を食べていた。
あ~。。お疲れさまでした。

吉○さんと今治さん、ここで別れたらよほどの偶然がない限り、二度と会えることはないだろう。
話したいことがあったはずなのに”お疲れさまでした”としか言葉が出なかった。

二人に挨拶をしてOさんの向かいに座る。
”遅くなってすみません。。納経所で待たされてしまって。。”
「そんなことは気にしなくていいし、haruさんが気が済むまでって言ったでしょう。それより、あの人、女体山で会った吉○さんだよね?そうじゃないかと思ったんだけど人違いしても悪いから声を掛けそびれたんだよね。やっぱり吉○さんだったんだね。連れの人は彼は覚えてないと思うけど志度寺で会ったお遍路さんだよ。」
”そう、吉○さん。一緒の彼は実家が今治なんだって。Oさんが志度寺で会ったお遍路さんってやっぱり今治さんだったんだね。”
それじゃ、私からコーヒーをお接待させてもらう、と言ってOさんはお店の人にあちらの二人にコーヒーを、と頼んでくれた。

しばらくすると、吉○さんと今治さんにコーヒーが運ばれ、あちらの人からというお店の人の声と「ご馳走様です!」二人の声が聞こえた。
どういたしましてとOさん笑顔で応えた。

このお店では、すぐに完売になってしまうのでOさんが朝のうちに二人前、予約してくれたマツタケ蕎麦が運ばれてきた。
結願おめでとう、とOさんが言ってくれた。
ありがとうございます。頂きます!
マツタケのとっても良い香りのお蕎麦をいただいた。

お蕎麦を食べながら、納経所でのことをOさんに話した。
なんかね、全々感動がないんですよ。。
本堂の前には機材を運び込んだテクテクのスタッフさんが大勢いたし、カメラやライト、邪魔でした・・・
私ね、大窪寺に着いたら感動のあまり泣き崩れるかもしれない、な~んて思ってたんですよ。
それが少しも感動しないし涙なんて流れもしませんでした。
本堂で般若心経唱えながら、なんで四元さんの到着時間が事前にわかるんだろう、なんてこと考えてたんですよ。。
少しも達成感はないし、虚脱感に襲われてました。。
「うん、うん、そうなのかもしれないね。やっとの思いで此処まで来たんだもの、そのことでまだ夢中なのよ。感動は後になってから押し寄せてくるんじゃない。」
そうなのかな…前に日和佐まで一緒だった人は今までのことが思い出されて泣きながら女体山登って大窪寺では号泣だったって。
私ってそういう感情が欠落してるのかもしれない。。
「そんなことないって。感極まって泣く人もいるのだろうけど泣かなければいけないなんて決まりはないのだから。みんなそれぞれ、自分の思うままでいいのよ。haruさんはよく頑張った!私、今だから言うけど、途中できっと帰っちゃうじゃないかなって思ったんだよ(笑)」
え~!ひどい!そんなことあるわけないじゃないですかぁ。
そりゃ、バスに乗ったり電車に乗ったりお接待で車に乗せてもらったことはあったけど絶対此処まで来るって決めたんだもの、何があるうと歩きますよ。
「そうだね、haruさんは一度決めたことをやり通す人だったね。2年前に始めて会ったとき、この人、又四国へ来るなってそう思った。」
先の話と違いますよ(笑)

お蕎麦を食べてコーヒーを飲んで足を投げ出しくつろいでいると、荷物を背負った吉○さんと今治さんが、
「コーヒーご馳走さまでした、それじゃお先に。私たちはこれから1番へ向かいますから。それではお二人ともお元気で。」
お世話になりました。
ありがとうございました。
吉○さんも今治さんもお元気で。

栄荘をあんなに暗いうちに出て長尾寺に向かったのは、吉○さん、今治さんに再会するため。
あれほど気が急いていたのは、二人にもう一度会い、女体山を一緒に登るためただった、と今になって気がついた。。
お世話になりました。
吉○さん、今治さんのような善い人に出会えたこと、心から感謝します。
いつかまた、四国のどこかでお会いできますように!

時計を見ると5時近くになっていた。
大変、こんな時間!
ここでタクシーを呼んでもらえますよね?私、此処から白鳥温泉までタクシーで行きます。
「なに言ってんのよ、私が送る。haruさんを送るのに此処で待っていたんだから。」
え~・・・そんな。。。
「haruさんの結願祝い、白鳥温泉でやろうよ。」
うっそ~!ホントですか!?良いんですか?じゃ、Oさんも白鳥温泉に泊まりましょうよ!
「泊まるのはいいのだけど空いてるのかな・・」
聞いてみます、もし、部屋が取れたらOさんも泊まって結願祝いやりましょう!

白鳥温泉に電話を入れ、予約している○○ですがもう一部屋取れますか聞くと、即OK。
先までの虚脱感や納経所でのうんざした出来事がパーッと吹き飛んでいくようだった。
Oさんがマツタケ蕎麦とコーヒーを「結願祝い・その一」と言ってご馳走してくれた。
私のザックを軽々と持ち、こっちだよと駐車場に向かうOさんの後を追った。

5時過ぎ、白鳥温泉へOさんの車で向かった。
国道377号線を川に沿って進み五名トンネルを抜けると道はほんの一瞬徳島県に入り、また香川県に戻った。
東かがわ市の標識を見て中尾峠を越えると大きな白鳥温泉の看板が立っていた。
しばらく国道を進むと白鳥温泉に到着。
大窪寺から約11kmの距離は車であっと言う間。

道路を挟んだ真向かいに黒川温泉。
白鳥温泉は市営の近代的な温泉施設で、入浴・食事だけで帰る客が多いようだとOさんが教えてくれた。
建物の前は広い駐車場。
車を止め、中に入るとすぐにフロント。
フロントの男の人に名前を言うと宿泊者カードを渡された。
並んでカードに記入し、料金を払う。

17:30
白鳥温泉
夕食を7時にしてもらい、お風呂と洗濯場を教えてもらった。
Oさんの部屋は私の隣の部屋。
私は洗濯物があるのでそれじゃ夕食で、と部屋の前で別れた。

浴衣に着替え、本家とあーちゃんpapaに結願を済ませ宿に着いたと連絡を入れる。
洗濯物を袋に詰め、シャンプー、化粧品を入れたビニール袋と小銭を持って洗濯場に行った。

この後・・・
思いがけないサプライズ第2弾が私を待っていた!


                                                                    
                      栄荘 → 88番 大窪寺    

                        19.5km 45,236歩


                    大窪寺 → 白鳥温泉 (約11km 車(20分))
                        
                
                 白鳥温泉 1泊2食付 ¥6,800-
                         洗濯乾燥 ¥300-


88番 大窪寺
10月23日  



                      第八十八番札所 医王山(いおうざん) 大窪寺 




本堂に向かう。
大窪寺
石段を上がると参道に機材を運び込んでいる街道テクテクのスタッフさんたちの姿。
大窪寺
「明日、○○時に卓球の四元奈生美が大窪寺に到着します~」集まってる参拝客に説明しているテクテクのスタッフさんの声を聞き流し、本堂に向かった。
大窪寺
本堂。
本堂
参道沿いにならんでいる、お地蔵さま。
地蔵
大師堂。
大師堂
大師堂。
大師堂
大師堂隣の宝杖塔。
塔の前に奉納された沢山の金剛杖。
宝杖塔
納経所に行くと結願証を書いてもら人でごった返していた。
順番を待ち並んでいると、前の人に後ろから次々自分の名前を書いた紙が渡されていく。
幾ら待ってても私の番がこない。。。
それでもガマンして待っていたが同じツアーの人たちなのだろう、これも、これもと次から次へと名前を書いて渡している。
これじゃ幾ら待ってても私の番は来やしない。
その列を離れ一番端の列に着いた。

随分待ってようやく私の番。
納経帖の上に300-乗せてお願いしますと渡した。
御朱印を押すだけなのに30分待たされた。。。
納経所
どれほど感動し号泣するのかと思っていた…
本堂でも大師堂前に佇んでも感動が湧いてこなかった・・・

始めて1番霊山寺の前に立ったときのこと。
雨の中の焼山寺の山越え。
東洋町バス停。
真っ青の太平洋に驚きの声を上げ、見惚れながら歩いた土佐の路。
土佐清水のYさんに出会ったときのこと。
横峯寺の途中に寄った喫茶店。
土砂降りの中、滑って転んで泥だらけになってたどり着いた仙龍寺。
日本一大きなため池、満濃池のほとりで休んだときの心地よい風。
女体山を登りながら、今まで出会った人たちの顔を思い浮かべ、見てきた風景を頭の中で浮かべていた。

此処に来るまで2年も掛かり、此処に来るために、この場所にたどり着くために歩いていたきたというの。。。
体が空っぽになったような気持で山門を出た。

16:00
16:00




88番 大窪寺
10月23日  



                    女体山山頂 → 88番 大窪寺

                        1.4km 1時間20分



女体山山頂の東屋で5分ほど休憩した後、いよいよ最後の札所となる結願寺・大窪寺へ。

女体山下山路の石の鳥居。
14:16
14:16
階段を登る。

←女体山  0.2km  大窪寺  1.1km→
             大窪寺(奥之院経由)
14:20
14:20
少し階段を登ると後は尾根に沿って急坂を下る。

←女体山 0.4km    奥之院 0.5km→
←前山ダム 6.9km   休憩所 0.4km→
                大窪寺 0.8km→

14:28
14:28
先に急坂を下りていた吉○さんが立ち止まった。
前方から登ってくる人の姿が見える。
その人は遍路姿ではなく、普通の服装。

吉○さんが体を傾け道を譲る。
下を向きながら、大窪寺から登ってきた地元の人だろうか。。それとも観光客なのかな?
山頂まで行くのだろうか。。その後、あの岩場を降りるのだろうか。。
チラッとそんなことを考えていた時、思いがけない人の声が聞こえた。
「haruさん、お疲れさま。」
え~っ!!
まさか!?

吉○さんが振り返り、私の顔を見ながら”知ってる人?”と目で聞いている。

”Oさん!何で!?どうしたんですか!?どうして此処に!?”
「頂上で待っていようと登ってきたの。」
”Oさん、わざわざ登って来てくれたんですか!迎えに来てくれたんですか!?”

Oさんの顔を見た途端、思わず涙がこみ上げてきた。
立ちつくしている吉○さんに気付き、慌ててOさんを紹介した。
”この人は私の友人で讃岐市のOさんです。こちらは吉○さん。
昨日から同行していただいて、今日もご一緒に歩いてもらったんです。あの岩場、吉○さんに引っ張り上げてもらってやっと登れたんです。吉○さんが一緒じゃなかったら一人ではとても登れませんでした。”
「讃岐のOです。haruさんがいろいろお世話になってありがとうございました。haruさん、善い人とご一緒させてもらって本当に良かったね。」
「吉○です。私も良い人と同行できて楽しかったです。それでは私はここで。」
”吉○さん、ありがとうございました。本当にお世話になりました。どうぞお気をつけて。”
「ありがとう。それじゃ。」

Oさんと吉○さんの後姿を見送る。
14:35
14:35
「haruさん、本当によく頑張ったね。こんなに早く降りてくるとは思わなかったよ。もう少し行くと休憩できるところがあるからね。」

Oさんの後に着いて急坂を下りて行くとベンチが置いある見晴台のようなところに出た。
木々のすぐ下は崖、その先に谷あいの道路が見えた。
14:50
14:50
思いがけないサプライズ。
まさか、女体山でOさんに会えるとは夢にも思ってもいなかった。
ザックをベンチに降ろし、ビニール袋を広げOさんと並んで座る。

「大窪寺で待ってても気になって頂上まで行こうと登ってきたの。1時間くらい待つ計算だったのに、こんなに早く会えるとは思っていなかったよ。遍路サロンを出たのが11時頃だったよね、本当にharuさん、よく頑張ったよ。」
Oさんが持って来てくれたペットボトルの水を飲みながら、吉○さんと出会ったときのこと、長尾寺でテクテクの撮影とかぶり1時間も足留めに合ったこと、ここまでの道のりを思い出しながら話した。

Oさんは何度も頷きながら聞いてくれた。
「このすぐ下が大窪寺なんだよ。結願にそろそろ行こう。」
おおーっし!いよいよ結願。最後の一頑張りだぞーっと。

15分休んで腰を上げる。
Oさんがザックを担いでくれると言ってくれたがそんなことはさせられない。
大窪寺で待っていると言ってくれただけで嬉しかったのに。

14:55
14:55
「ほら、haruさんが登ってきた女体山だよ。」
Oさんに言われ振り返ると標高776mの女体山が聳え立っていた。

自分の足であの山を登ってきた・・・信じられない気持だった。
よくもまあ、あんなところに登ったものだ・・・

15:05
15:05
さらに下り始めると、すぐ下の方に大窪寺の屋根が見えてきた。
下るにつれ車のエンジン音やクラクションがはっきり聞こえるようになり人の話声もわずかに聞こえてくる。

突然、林の向こうにお堂と人影が見えた。
気が付いたら大窪寺に着いていた。。。

女体山遍路道から下ってくると大窪寺の階段の横に出て山門を通らずに直接境内に入ることになる。
15:15
15:15
「私が荷物を持って行くからharuさんは感動を味わい、ゆっくり参拝してきたらいいよ。」
山門前の茶店を指差し、あのお店で待っているからとOさんが言ってくれた。

Oさんと一緒に仁王門まで行き、ザックからロウソク線香を入れた巾着を出して手に持ち、納経帖を遍路カバンに詰め、お願いしますとOさんにザックとお杖を渡した。

最後の札所、88番大窪寺仁王門に一礼。
15:20
15:20 大窪寺仁王門





女体山
10月23日  


                    女体山山頂



吉○さんに、これから凄い岩場になるからね、最後の難所だよ。と言われた。
え~っ!これから岩場!?

上ってきた木の階段がなくなったその先に大きなむき出しの岩の塊がゴロゴロしている。。。
吉○さんがよじ登り始めた。
13:46
手と足を使い四つんばになって岩によじ登る。
岩場
次の岩に手が届かなくなる・・
先に登った吉○さんに杖を渡し、引っ張り上げてもらった。。
この岩場、絶対に一人では登れなかった・・・
吉○さんがいてくれたことがとても心強かった。

13:50
13:50
吉○さんに助けられ岩壁を登り上がると今度は崖崩れの跡のような場所。
危な気な木の板が渡されて片側にロープが張られ、「一人づつ渡ってください」の張紙が括り付けられている。

13:55
13:55
石の祠が祀っていた。
石造りの祠
山頂が近づいてきた。
見晴台のようになってるところで吉○さん立ち休憩。
見晴台
岩のところに石碑が建っていた。
石碑
サビの出た鉄の手摺を伝いながらさらに登る。
鉄の手摺
女体山山頂到着。

14:00
女体山山頂 2:00
東屋で休憩。

「晴れていれば真正面に屋島や五剣山の半島と志度湾、西の方には高松の市街とさらにその西には白峰寺や根香寺のある五色台が見えるんだよ。この天気では素晴らしい景色を楽しむことができなくて残念だったね。」
吉○さんが説明してくれた。
休憩所
朝、まだ暗い道をあんなに急いで長尾寺に向かったのは、この女体山越えのため・・・
一人ではあの岩場を登ることができなかっただろう。
吉○さんがいてくれたから。

急いていた気持ちの訳を・・・このときになって気付いた。
そして、
この後、素晴らしいサプライズが待っていたことを、まだ知るはずもなかった。





女体山
10月23日  


                  H500m → H776m



11:50
11:50
山道を登って行く途中に石の階段。

13:05
13:05
一旦林道と合流、「山頂 709m」「大窪寺 2.1km」の分岐に到着。

13:12
13:12
13:15
13:15
木の階段を上り、また下りる。

13:18
13:18
樹林が少し途切れたところから連なる山々が見えた。

13:20
13:20
道がだん々険しくなり上りがきつくなってくる。
13;22
13:35
11:35
一息つきながら、ここまでの山道、けっこうきつかったけど女体山って想像していたほど大したことはないじゃん~、などと思っていた。
それは大きな間違い!ここからが女体山越えの本番だった・・・





女体山へ
10月23日  /



                   前山おへんろ交流サロン → 女体山登リ口

                               4.6km 1時間45分



今治さん、吉○さんの後ろからおへんろ交流サロンを出発。

道路向かいに「道の駅ながお」。
道の駅ながお
揺る坂を下りて行く。

↑へんろ道
11:05
11:05
まばらに農家が点在する集落を過ぎ、谷川に沿って林道を上って行く。
先に歩いていた今治さんの後姿が小さくなっていった。

11:13
11:13
しばらく静かな林道が続く。
カーブするたび今治さんの後ろ姿が小さくなりやがて見えなくなった。

11:18
11:18
神社を通過。

11:20
11:20
吉○さんの後から山道に入る。

11:40
11:40
次第に上りがきつくなってくる。

11:50
11:50
12:12
12:12
登り切ると今度は急な下り坂。

12:25
12:25
滑りやすくなってるので慎重に下る。

12:28
12:28
←太郎兵衛館 昼寝城跡 1.5km 
                  女体山 1.4km 大窪寺 2.6km→

12:35
12:35
山道から車道に出た。

12:37
12:37
車道をしばらく進むと「女体山山頂まで1138m」の石碑のところに到着。
H500m地点。

12:45
12:45
現在地、標高500mから女体山山頂、標高776mを登る。
ザックを降ろし、吉○さんがタバコを吸い終るまで立ち休憩。





おへんろ交流サロン
10月23日  




                     87番 長尾寺 → おへんろ交流サロン

                             6km 2時間



長尾寺を出てしばらくすると止んでいた雨がまた降り出してきた。
先を歩いていた今治さんが吉○さんのことが心配だからちょっと待っています、と立ち止まる。

それじゃと川○さんの後に着いて田圃道を行く。
少し行くとベンチと木のテーブルに大きな傘が着いた休憩所のようなところがあった。
傘の下に川○さんと潜り込み荷物を降ろして雨具を出す。

ポンチョを被り泥はね避けのスパッツを装着。
二人を待っていますか?と川○さんに聞かれた。
私、少し待ってみます。
「それじゃ、僕は先に行きますね。」

川○さんが出発して雨宿りしながら待っているとしばらくして今治さんと吉○さんが追いついて来た。
今治さんが雨具を着るのを待って一緒に出発。
吉○さんはこのくらいの雨なら笠だけで大丈夫と言って濡れるのも構わず歩き出した。

写真、左下にチラッと見えてる雨具と足、川○さん。
8:35
8:35
先頭を歩いていた今治さんもそのうち姿が見えなくなった。
足が早いですね。
「若者の足は早いね(笑)」
昨夜はどちらだったんですか?駅で泊まられたんですか?
「志度寺の駅へ行ったんだけど泊るのはダメでした。長尾寺の近くまで来たら地元の人に良い場所を教えてもらったんで助かりました。」
それは良かったですね。

国道3号線から塚原で川沿いの遍路道へ。
道端に石仏や道祖神の石像もいくつもあった。
やがて右手に石柱の上に弘法大師像が立っている一心庵に到着。
ベンチに荷物を降ろし雨具を脱いで川○さん、今治さんが休んでいた。

二人の側の傘を差したおばさんが缶ジュースやお茶をお接待してくれていた。
「こちらの人にお接待してもらって休んでいます。」
私も雨具を脱いでザックを降ろす。

朝飯まだなんで此処で食べて行きます。と川○さんがコンビニで買ったおにぎりを食べ始めたので栄荘で作ってもらったおにぎりをザックから出して吉○さんと今治さんに食べませんかと勧めた。
おにぎりと一緒に作ってもらった玉子焼きを4人で食べた。

おにぎりも玉子焼きもとっても美味しく、あっと言う間に平らげた。
私はザックの中からカロリーメイトやお接待で頂いたお菓子を出し、荷物を軽くするのを手伝ってもらった(笑)
おばさんが飲み物が足りなかったら持ってきましょうと言ってくれたがもう沢山です、とみんなで断わった。

一心庵。
9:20一心庵
おばさんにトイレをお借りしたいのですがと尋ねると道路の向かいのお家へ頼んでくれた。
トイレから戻り、身支度。
ご馳走さまでした、お世話になりありがとうございました。
一心庵で25分休み、9時45分出発。
9:45一心庵
川○さん、今治さんの姿はとうに見えなくなった。
やがて遍路道は国道と合流、登り坂になると前方左手に前山ダムが見えてくる。

前山ダム・前山キャンプ場の案内。

10:10
10:10
前山ダムに架かる歩道は左側がダムになっていて断崖絶壁。
かなりの高所で路肩も狭く足が震えた。。。
近くに街道テクテクの撮影車が止まり撮影班の人が数人、ダムの撮影をしていた。
吉○さんが、「こうやってポイント毎に先に撮影を済ませそれを後で編集してるんだね。」と教えてくれた。

前山ダム。
10:20
10:20
ダムを過ぎた先、信号機のところに前山幼稚園と前山小学校の案内。
10:22
小学校を過ぎて道路が左に大きく回り込んだところに「おへんろ交流サロン」の看板。

10:25
10:25
おへんろ交流サロン到着。

10:30
10:30おへんろ交流サロン
雨具と菅笠脱ぎザックと一緒にを入り口のベンチに降ろす。
先に着いて中を見学していた川○さん、今治さんがお疲れさまと声を掛けてくれた。

職員さんがどうぞこちらで休んでくださいと奥のテーブルに案内してくれた。
すぐにお茶やお菓子を勧めてくれて、よかったら、これをお願いしますとアンケート用紙を渡された。
4人向かい合ってテーブルに座りそれぞれアンケートに記入。
住所氏名、年齢、お遍路についてどう思うか、何度目かとかいろいろな項目があった。
アンケートに記入し終えると係りの人が館長さんのところに持って行き、「四国八十八ヶ所遍路大使任命書」に自分の名前を書いて渡してくれる。
「バッジもあるのですが切れてしまって注文中なんですよ。卓球の女の子が今日来ると言うのでその子の分1個だけは別に取ってあるのですが、みなさんのは無くて申し訳ないですね。」

渡された「四国八十八ヶ所遍路大使任命書」のお礼を言って木村館長さんに持ってきた写真を渡した。
私、2年前にこちらに寄ったんです。
その時の館長さんのお写真です、お渡ししたくて持ってきました。
「おぉ。。これは、確かに私だ。わざわざこれを持って来てくれたんですね。思いがけないことで大変嬉しいですよ。ありがとう。」
女性の職員さんたちもわらわらと館長さんの側に集まり、あら、館長、若いですねぇ。などと写真を見ながらはやし立てていた。

おへんろ交流サロン・木村館長さん。
木村館長
「四国八十八ヶ所遍路大使任命書」
遍路大使任命書
Oさんに遍路サロンに着き、これから女体山に向かうと電話を入れると、着いたのが早かったと驚いていた。
「雨が降って危ないからゆっく怪我をしないようね。大窪寺で待ってるからね。」

川○さん、今治さんが出発して行った。
吉○さんは私の身支度が終わるまで待っていてくれた。
雨具は山へ入れば邪魔になるし着てると蒸すから着ない方が良い、スパッツも滑って危ないから取った方が良いと言われたので雨具とスッパツをザックの背に括り付けた。

おへんろ交流サロン、11時出発。
女体山へ向かう。

11:00
11:00




87番 長尾寺
10月23日  



 
                   第八十七番札所 補陀落山(ふだらくざん) 長尾寺

長尾寺は行基が柳の木で聖観世音菩薩を刻み安置したのが開基、その後入唐前の弘法大師が訪れ唐での無事と成功を祈願し念頭七夜の護摩修行を行った。
帰国後、入唐の大願成就を感謝し大日経一字一石の供養塔を建立したと伝わる。
江戸時代に高松藩主・松平頼重の厚い帰依を受け、頼重の命により天台宗に改宗。
本尊の聖観世音菩薩は讃岐国七観音随一と称えられている。



雨が少し小降りになった。
土産物屋の前で四元さんの写真撮影が始まったのを見計らい、吉○さんに荷物番をお願いして
急いで本堂に向かった。

仁王門を入ると正面に本堂、右に大師堂、左に護摩堂が並ぶ。
正面に本堂
本堂。
本堂
本堂。
本堂
大師堂。
大師堂
参拝を済ませ土産物屋の中の納経所で御朱印を頂く。

トイレに寄ってベンチに戻り線香ロウソクの入った巾着、納経帖をザックに詰める。
雨具を出そうか迷ったがこのくらいの雨なら大丈夫だろうと着ないで行くことに。

身支度をしていると、カーゴパンツお遍路さんから納め札を頂いた。
私の納め札、カバンに入れてしまったので渡しそびれた。。。

カーゴパンツお遍路さん、福岡の川○さん。
今治さんの名前もお聞きしたのだが忘れてしまった・・・(^_^;)

吉○さん、少し体調が悪いらしくゆっくり後から行くからとと言うので今治さん、川○さんと一緒に仁王門を出た。

仁王門を出る今治さん(左)と川○さん(右)。
8:30
8:30 仁王門
栄荘から長尾寺まで7キロ。
約2時間で頑張ったのに長尾寺で足留め、出発したのが8時半になってしまった。。。
こんな時間になってしまうなら、栄荘を6時過ぎに出てもよかったのに…
真っ暗の中、頑張って歩いてきたのにと少し腹を立てながら、それにしても、なんであんなに急いだのだろうと不思議に思っていた。

吉○さん、川○さん、今治さんたちに会うため・・・
と、気付いたのはこの後になってからだった。




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